▼[特集]
未来へつなぐ技術・家庭科の実践
技術・家庭科の歴史的変遷から何を学ぶか……沼口博
「技術教室」からの発信と学び……向山玉雄
大切なことは「技術教室」から学んだ……内糸俊男
「技術教室」をとおして学んだこと……後藤直
生活から世界が見える……齋藤美重子
印象に残る繭から絹を取り出す授業……杉原博子
自らの気づきを大切にする家庭科の授業……森明子
原発技術を適切に評価する力……亀山俊平
生き生きと取り組める授業をめざして……根本裕子
失敗に終わった大豆の栽培……野本勇
これからの技術・家庭科を考える……野本惠美子
本誌は、今号で休刊することになる。その最後を記念して、産教連の活動と機関誌の歴史、会員と産教連・「技術教室」との出会い、技術・家庭科の未来に託すこと、などを特集した。
戦後の学習指導要領の変遷をたどることで、技術・家庭科の問題点を探り、未来を展望する基本視点を設定した(沼口記事)。また、産教連の活動を、機関誌・単行本の発行と研究・実践活動の関わりから、歴史的にたどって総括した(向山記事)。主要な会員の技術・家庭科の未来に託す内容は多様だが、新潟水俣病をテーマに長期連載を担当した後藤直氏の「高度経済成長を支えた技術が、公害を生み出した。このことは、原発事故にもつながる。いま、技術教育の中身を点検する必要がある」との提起が印象的だ。
◆永い間のご愛読ありがとうございました!
本誌は1949年5月に産業教育研究連盟の前身である職業教育研究会の機関誌「職業と教育」として創刊され、その後、1959年5月号からは『技術教育』と名称を変更、月刊雑誌として刊行される様になりました。この間、中学校の技術・家庭科に関わる先生方をはじめ、小学校および高校で技術教育、家庭科教育に携わる先生方、また大学で教員養成にかかわる先生方に支えられ、技術教育に関する日本で唯一の雑誌としてその役割を果たしてきました。
しかしながら、諸般の事情により2011年12月号をもって休刊することになりました。これまでに頂いた読者諸氏からの暖かい励ましやご支援、ご協力に対し厚く御礼を申し上げるとともに、技術・家庭科の発展に向けてささやかながら、これまで同様、尽力する所存です。これまでのご愛読、ありがとうございました。ここに謝意を表します。
2011年12月
産業教育研究連盟
委員長 沼口 博
|