現代農業 特別号
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2005年4月別冊 購入する
ボカシ肥・発酵肥料 生ごみ、くず、かす、草、落ち葉…とことん活用読本

生ごみ、くず、かす、草、落ち葉など捨てればごみでも、発酵させればボカシ肥や発酵肥料・堆肥に変身。身近な有機物を宝に変える知恵を満載。バイオガス活用、天恵緑汁も。

はじめに目次編集後記

別冊2005年4月号

ボカシ肥・自家製発酵肥料

 野菜くず、茶かす、卵の殻、魚のアラなど台所からでる生ごみをボカシ肥にする動きが広がっています。落ち葉、米ぬか、おから、剪定枝、給食くず、食品残渣なども良質な肥料・堆肥になります。あらゆる有機物が、微生物の仲立ちによる発酵作用で、廃棄物とよばれるやっかいものから、土を肥やし作物の育ちや味をよくするすぐれものに変わる不思議。しかもこの自家製肥料・堆肥づくりが自然循環をつくりだし、食料自給や地球の地力維持にまで貢献するときけば、力も入ろうというものです。

 ここでは、土着菌などを使ったボカシ肥をはじめ自家製肥料・堆肥づくりから、植物を黒砂糖に漬け込んだ天恵緑汁、糞尿を生かしたバイオガス活用まで、各地で取り組まれている有機物利用の知恵の数々を集めました。身近な有機物活用の参考になれば幸いです。

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「田舎の本屋さん」のおすすめ本

 身近な素材でつくる ボカシ肥・発酵肥料

生ごみ、くず、かす、草、落ち葉など捨てればごみでも、発酵させれば貴重なボカシ肥や発酵肥料・堆肥に変身。身近な有機物を宝に変える知恵を満載。バイオガス活用、天恵緑汁も。日々の暮らしのなかで実践するゼロエミッション,有機物循環社会に向けての技。 [本を詳しく見る]

田舎の本屋さん 

目次

カラーページ

落ち葉かき

自家菜園のあるくらし

自家製肥料で有機栽培

生ごみで肥料をつくる

土をつくる生物たち

土着菌ボカシで稲づくり

天恵緑汁

バイオガスならエネルギーも肥料も自給できる

魚腸木酢


ボカシ肥・自家製発酵肥料

Part 1

家庭でつくれる肥料・堆肥

図解 生ごみで極上の堆肥をつくろう

   生ごみ堆肥はスゴイ!!

   生ごみ素材別の魅力に迫る

   生ごみ堆肥発酵のポイント

   生ごみ堆肥づくりの実際

   佐久間さんの生ごみ液肥

   あら不思議!? 生ごみが消えてなくなる分解法

   しまみみずが極上肥料に変えてくれる

にわとり三羽とうさぎ一羽で、すてきな生ごみ堆肥ができます …… 細井千重子

もみがらボカシ、生ごみコンポストで野菜づくり …… 佐久間 いつ子

生ごみ液肥は宝の肥料元気な野菜がそだつ …… 松村茂平さん

台所の生ごみ処理はミミズにおまかせ …… 石橋美冬

生ごみ、廃油でつくる有機肥料 果物があまくなった …… 横田みつ

光合成細菌でにおわない生ごみ堆肥ができた …… 佐藤義次

炭と土着菌でつくる生ごみ肥料 …… 山井宗秀

田んぼの除草に成功 野菜は美味豊作 町内のお母さんたちが土着菌ボカシに夢中です …… 池内玲子

図解 堆肥づくりに挑戦 …… 藤原俊六郎

   雑草でつくる堆肥

   ペットボトル堆肥

   ヒマワリ堆肥

   落ち葉堆肥

   ペットフン堆肥

   給食くず堆肥

   オガクズや落ち葉でし尿を肥料にコンポスト式トイレ …… 金子礼子

Part 2

発酵の原理・基本となるつくり方

土着の微生物、地域の有機物を活かす …… 趙漢珪/姫野祐子(訳)

土着の微生物をつかまえる・ふやす・利用する …… 原画 清重伸之

土着菌ボカシで有機稲作 片野学

ボカシ・わら・もみがら・作物残渣 有機物のつかい方 …… 西出隆一

発酵肥料のつくり方 土着菌の特性とユニーク採取法 …… 薄上秀男

ボカシ肥料の簡易作成法回転タンクでつくる …… 安田典夫

発酵の原理―発酵食に学ぶ 微生物の利用と食文化 …… 石谷孝佑

発酵の原理―発酵食に学ぶ 古代から自然のこうじ菌で味噌がつくられてきた 味噌玉こうじ菌 …… 好井久雄

発酵の原理―発酵食に学ぶ こうじ菌が好む温度と湿度 …… 今井誠一

発酵の原理―発酵食に学ぶ こうじ、乳酸菌、酵母 土着菌でつくるドブロク …… 群馬太郎

農耕の歴史の中で肥料の意味を考える

Part 3

素材を生かす個性派肥料

まずはくず類、かす類の性格を知ること …… 藤原俊六郎

あっちの話 コーヒーかすがつなぐおいしいお米と

 お客さん、くず米ボカシで肥料代が安くなった!

 きゅうりが甘くなった!

草が生えなくなる、野菜がおいしくなる落ち葉マルチのふしぎな効果 …… 早川憲男

あっちの話 名前なんてない残飯発酵肥料、やっかいものにこそ光あり

落ち葉のいろいろな活用法 …… 編集部

くず大豆・おから・煮汁 大豆肥料のつくり方・使い方 …… 編集部

同量の米ぬかと混ぜるだけ おからボカシでうまい米 豊田俊則さん …… 編集部

あっちの話 八六歳のおばあさんの手づくり肥料、 メロンは煮豆が好き

イネの育苗も追肥も土着菌ボカシ ボカシを団子にして投げ込む …… 伊藤建一

自分でつくれるボカシ散布機 …… 燕久麿

くず昆布・魚かす 海のものを利用して自家製肥料 岩倉 次郎さん …… 編集部

炭素率、温度、土壌によってかわる 有機質肥料の分解特性 …… 郡司掛則昭

Part 4

発酵液肥・天恵緑汁

天恵緑汁に挑戦 作本弘美さん 編集部

天恵緑汁 土を上からつくる 病害虫の出にくい体質をつくる趙漢珪/姫野祐子(訳)

天恵緑汁で病害虫に負けないイチゴ栽培 高田幸雄さん 編集部

魚のアラでつくる発酵液肥 編集部

あっちの話 米ぬか農法の次は大豆農法?、古大豆で大きくて立派なトウモロコシ

電気・ガス・液体肥料をつくりだす 三万円でできるバイオガスプラント桑原衛

編集後記

かこみ

もみがらボカシのつくり方 …… 佐久間いつ子

ミミズの生ごみ分解力はスゴイ! …… 石橋美冬

光合成細菌 …… 本田進一郎

こうじ菌と温度・湿度 …… 好井久雄

本仕込みの手順(三段仕込み) …… 群馬太郎

落ち葉のC/N比 …… 本田進一郎

土着菌ボカシのつくり方 …… 伊藤建一

魚腸木酢などの木酢エキスのつくり方 …… 編集部

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編集後記

◆別冊現代農業『炭 とことん活用読本』(2004年6月刊)の内容について、191頁の「炭焼きについて定めた法律は、大気汚染防止法で、規制の対象となるのは火格子面積1m2以上の大きな炭窯だ。その場合は都道府県知事の届出が必要…」という部分の、根拠となる法律の記述を知りたい、との問い合わせがありました。
 そこで、あらためて環境省に確認したところ、窓口の担当者は、「伝統的な炭窯については、国として規制の対象となるかどうか判断したことはなく(問い合わせ自体がない)、各自治体の判断になると思う。各自治体がどういう判断をしているかはわからない。ただ、炭化装置の構造によっては、(無機化学工業用品または食料品製造用)反応炉(カーボンブラック製造用燃料燃焼装置含)、直下炉に該当する(火格子面積1m2以上、変圧器定格能力200kvA以上)。その製品ごとに判断する。また、焼く材料によっては、廃棄物焼却炉(火格子面積2m2以上、焼却能力200kg/時以上)に該当する場合もある。」とのことでした。
 「大きな炭窯」という記述は、土窯など伝統的な炭窯も含むかのような、誤解をまねきやすい表現であったことをお詫びいたします。(本田)

◆「これでようやく私の目標としてきた、実家の母やおばあちゃんたちの暮らし方に近づくことができました」という長野県南佐久の細井さん(本文39頁)。3アールの自給菜園と畑や家周りの土手を含めて年間に100品目を栽培しています。残飯を出さないために食べ残ったときには再調理やフリージングを駆使して食べきる、野菜くずは浴用とうさぎのえさにする、堆肥は小学校の給食の生ごみと集会や仕事先でもらった生ごみを積んだもの。暮らし万事に始末のつけ方が見事です。「土から出たものは土にお返しする」このいのちをつないでいく営為が、細井さんのお母さんやおばあちゃんたちの暮らし方であり、細井さんがめざしてきたものです。
 最近いただいた細井さんからのお葉書には、「仲間たちと学校へゆく機会が増え、こどもたちから元気をもらっています」とありました。細井さんの暮らしぶりをみた子どもたちのなかから、細井2世がうまれることを願うばかりです。ちなみに細井さんの助っ人である鶏は3羽が5羽に、うさぎは1羽が2羽に増えたとのこと。(松原)

「田舎の本屋さん」のおすすめ本

 身近な素材でつくる ボカシ肥・発酵肥料

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