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インターネット上のブログ(http://plaza.rakuten.co.jp/tenamonya)で憲法前文のおくにことば訳を募集中 おくにことばに言い換えてみませんか
今月は、憲法についてもう一人の方から「意見」。高知県の施設園芸農家の主婦(30代)であるやまげん・らうさん(ペンネーム)は、憲法前文をおくにことばに訳してみようとインターネット上で呼びかける――。
私が初めて日本国憲法の前文を読んだのは、『現代農業』2003年12月号の「誰にも書ける自分史の書き方(最終回)」でした。そこでは前文が、文章の書き方の悪い例として挙げられていました。しかしその「悪文」には、国のありかたとして大切なことが書かれていました。確かに読みづらくはあるけれど、わかりやすく書くとこのようなことです。
「この国の主権は普通の人たち(民)にある」「議員は普通の人たちの代表である」「二度と戦争はしない」「他の国々の、平和を愛する信念を信じていく」「世界中の平和のために努める」。そして、この文章全体の主語は「普通の人である私たち」です。私たちが毎日畑に出て汗を流し、季節を感じられるのも、子どもたちが駆け回り、笑顔で暮らせるのも、この憲法があるからなのだなあとそのとき思いました。
ところが一昨年、憲法新案が新聞に載りました。そこに書いてあったのは、国のありかたの方向転換でした。私は驚き、すぐ知人に意見を求めました。「憲法が変わるかもしれないけど、どう思う?」。すると返ってきた答えは「憲法って、何?」。私も私で、知人の質問に答えられません。私たちは学校で、いったい何を習ってきたのでしょう。
憲法を変える変えないの前に、とにかく日本に住む人全員で、憲法というものをまずは知らねば、と思い始めたのが「てなもんやLOVE & PEACE〜勝手に憲法前文をうたう会」です。「うたう」は、歌う、謡う、詠う、謳う。古い土佐弁では、ふれまわることも指します。とにかく前文をばらまくのが目的です。
「前文を読めば憲法がすべてわかる」とは言いませんが、方向性は十分にわかります。なので、「前文を読んで、あなたのおくにの方言に訳してみてください」とブログや自作フリーペーパー(「コープ自然派こうち」協力)などで呼びかけ、いただいた訳文も紹介しています。
訳すという行為は、内容を味わい、腹に下ろして消化しなければできません。なので、訳しているうちに自然と内容が理解できるわけです。そして、訳されたおくにことばは、これから憲法に触れようとしている同郷の人の身近な一歩目になるに違いないと、私は思っています。
前文の中で、とくに私がすばらしいと思う一文があります。
「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」
日本だけでなく、全世界の民の平安を想っているこの文を、私の住む土佐の言葉に書き換えるとこうなります。
「この世に住むひとはみんなあ、なんちゃあこわいもんらあない、なんぎなこともない、ひもじい思いもせんづつ、平和に生きていけるががほんとながやとおもうがです」
前文は長すぎて、訳すのがたいへんだという方には、この一文のおくにことば訳をお願いして、今年一月現在で一八府県と海外一国のおくにことばが集まりました。おくにことばが縁で交流が始まった方もいます。改憲派の方から投稿をいただいたときは、意見交換でおおいに盛り上がりました。
護憲だ改憲だと結論を出す前に、いま一度憲法をおくにことばで読み直してみませんか。おくにことば訳ができあがったら、「てなもんやLOVE & PEACE」にご一報くださるのをお忘れなく。
(やまげん・らう 高知県在住)
●日本国憲法前文 おくにことば・土佐弁編(やまげん・らう訳、一部略)
日本に住みゆうわたしらあは、ちゃんとした方法で決めた国の代表をとおして、わたしらあや孫子のために、こじゃんとココロに決めたがよ。
全部の国々となかようしよう、自由の恵みが日本の隅々までいきわたるようにしよう、お役人らあの勝手で二度と戦争がおこらんようにしよう、いうてです。
この国で一番えらいがは、わたしらあひとりひとりながやきねとふとい声でいうちょいて、この憲法をきめるがです。
国政いうがは、国のみんなあの信頼をいちばん重うに考えないかんがです。
権威はもともと国のみんなあのもんやし、権限を使う人は国の代表ながやき、国のみんなあがその利益を受けるがは当然ながです。
これは人間やったら誰でもがわかっちゅう本質やきわたしらあの憲法はこのやり方でいくがです。
わたしらあは誰がなんと言うたち、この考え方に合わんがやったら憲法やったち、法令やったち、天皇さんの命令やったちいりませんということにします。
そんながは、従わんでえいがです。
わたしらあは、この先ずうっと平和でおりたいいうてこじゃんと強うに思うがです。
ひと同士の間で絶対大事にせんといかん高い理想をいっつももっちょくことにします。
平和を大事にしゆう世界中の人らあは、みんなあ正直でうそをつかんと信じます。
信じることで、わたしらあは平安に生きることに決めたがです。
わたしらあは平和を守って、どっかを支配しちゃりましょうとか、言うことをきかんかったら痛い目に合わせるとか、そんなヘゴをこの世から無くすように頑張りゆうほかの国々のなかで「しょう頑張りゆうねや」いうて尊敬されるばあの国になりたいと思いよります。……
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