月刊 現代農業
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写真は乾燥後の状態
写真は乾燥後の状態。ナマのラッカセイはもっと殻が大きく、実も殻いっぱいに入る大きさ(赤松富仁撮影)
ジャンボでびっくり ミニでにっこり

ジャンボでびっくり

どうだ!ジャンボラッカセイ 茹でておいしい あとひき豆

古谷政江

大きくても美味!

 私は農業が好きで昭和41年、農家に嫁ぎました。珍しい野菜が大好きで、今までたくさんの種類を作ってきました。特にラッカセイはいろいろな種類を集めては作り続けています。ラッカセイは地元千葉県八街市の特産でもあるからです。

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 県の主要品種である千葉半立(ちばはんだち)、ナカテユタカ、郷の香(さとのか)のほか、友人からのいただきもので正しい品種名や本来の食べ方がわからないものもありますが、自家用に栽培・利用してきました。その中で最近、テレビや新聞に取り上げられ、話題になっているのがジャンボラッカセイの「ジェンキンスジャンボ」(渡辺農事)です。

 ジェンキンスジャンボは殻が4〜5cm、大きいものは8cm以上にもなるラッカセイで、郷の香を大きく長くしたような形です。とても殻が厚く、中いっぱいに実が入っていて、食べ応えがあります。見た目からして大味では?とも思いましたが、茹でて食べたら甘く、サツマイモとクリの中間のような味。口いっぱいに頬張って、いくつでも食べられる飽きない味。ついつい手が次に伸びてしまう、あとひき豆です。ただし、乾燥すると実が一回り小さくなり、肌もカサカサになってしまいます。

 わが家の近くには直売所が3カ所あります(わくわく広場・JAいんば八街支所直売所野菜畑・スマイル八街)。このように珍しいラッカセイなら、お客さんが喜ぶのではないかとも思い、ジェンキンスジャンボを作ることにしました。

株間広く、石灰追肥、早めの収穫

「落花生おこわ」
筆者がイベントなどで販売する「落花生おこわ」(品種は千葉半立)。炒り以外の風味を楽しんでもらいたくて作りました

 普通のラッカセイは株間30〜40cmで播きますが、それより広くしたほうが、実のつきがよく、実も大きくなるようです。木が上に伸びず、どんどん地を這っていくので、株間が狭いと、となりとからんでしまいます。葉が少し大きめになりますが、畑を見ただけではわかりにくいかな。

 初収穫で掘り上げたときは豆の大きいのに驚きました。何といってもサヤが大きいので、実がヒモからポロポロと簡単にとれ、土も落ち、楽に選別でき、作業がおもしろいようにはかどります。

 ただし、「茹でラッカセイがおいしい」という特長を活かすには早めの収穫が大切です。目安は葉がまだ緑色のうちで、色が薄くなってからでは遅い。千葉半立と同じ時期に播いたら、千葉半立よりも一週間は早く収穫します。

 それから、ジェンキンスジャンボは殻の肌が黒くなりやすいともいわれています。これを防ぐ一番の対策は適期を逃さず、早めに収穫することですが、わが家では開花期に消石灰を施しています。一株に花が3個ついたときが、マルチをはがして土寄せする適期です。このとき、ウネ間に消石灰をまいてから土寄せします。ラッカセイがアルカリを好むせいでしょうか、肌が黒くなりません。

炒り豆だけがラッカセイじゃない

 初めて直売所に並べたときは「何これ!」といわれて目をひきました。今では9月20日〜10月初め、茹で豆用としてビニール袋に200g入れ、一袋300円で販売しています。テレビでも放送されたので「一度食べてみたい」という、お客さんからの注文もかなりありましたが、自家用に楽しみに作っているものです。量が少なくてお断りすることがあり、残念です。

 なお、わが家ではジェンキンスジャンボのほか、四つザヤのバレンシアタイプ小粒種、二つザヤの小落花生、薄皮が紫色のものなども栽培しています。これら小粒種は油分が多いので、おもに味噌作り(らっかみそ)に使います。

 といっても、それぞれに個性があり、他の用途もあります。特に油分の強いバレンシアタイプは乾燥後、浸水して茹でた豆の味が最高です。小落花生は炒ったあと、長くカリカリのままで、なかなかニヤニヤになりません(湿気るのが遅い)。薄皮が紫色のものは、味に千葉半立のようなコクがあります。

 とかく炒り豆のイメージが強いラッカセイですが、茹で豆をはじめ、さまざまな風味の楽しみ方があります。そういうおもしろさを広く伝えていけたらいいなと思っています。

(千葉県八街市八街)

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