月刊 現代農業
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●巻頭特集 堆肥をまく 肥料をまく コツのコツ

右から研修生の大ちゃん、井澤猛さん、息子の亮さん
右から研修生の大ちゃん、井澤猛さん、息子の亮さん。井澤さんが手に持っているのが「グリーンサンパー(ヤマト農磁)」
(写真はすべて倉持正実撮影)

サンパーを使いこなす

スナップきかせて
クマのサケ捕り

長野県川上村・井澤猛さん

編集部

「2反以下の畑なら絶対にサンパー」と言い切るのは、長野県川上村の井澤猛さん。高原レタスの大産地でもサンパー(背負い式肥料散布器)は必需品なのだ。

井澤さん「とにかく丁寧にまけるからレタスの生育が揃うし、大きな機械みたいに耕盤をつくる心配がない。大きい畑でも、雨が降った後なんか機械は入れないでしょ。そんなときもやっぱりサンパー」

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 ところがこのサンパー、アルバイトや研修生に使わせてみると、レタスの生育が揃わないことがある。

研修生の大ちゃん「え? サンパーってただ手を振ってればまけるってわけじゃないんですかあ」

井澤さん「違う違う! サンパーは難しいんだよ。正しく使わないと肥料ムラができてえらいことになる。よし、今日はいい機会だからサンパーの特訓だ」

サンパーに肥料を入れる
サンパーにはだいたい肥料1袋入る

大ちゃん、さっそく失敗 サンパーよりも高い位置から入れたほうがうまくいく 肥料袋の開け方も大事 背負うときは、あらかじめ荷台の上などで肥料を入れて、そのまま荷台を使って背負ったほうが腰を痛めなくていい
「あちゃー、肥料こぼれちゃいました」。大ちゃん、さっそく失敗 「そんな位置から入れたんじゃこぼれるのは当たり前だよ。サンパーよりも高い位置から入れたほうがうまくいく」と井澤さん 肥料袋の開け方も大事。切れ端がくっついていると肥料が少し袋の中に残ってしまう。「スパッと最後まで切りとれば邪魔にならないから仕事も早いし、一粒だって無駄なく入れられる」 背負うときは、あらかじめ荷台の上などで肥料を入れて、そのまま荷台を使って背負ったほうが腰を痛めなくていい。 「若さにまかせて手だけで背負う癖つけちゃうと歳とってからたいへんだよ」

腕をしっかり振る
肥料ムラに直結するのが腕の振り方。ただ振ればいいってもんじゃない

『ゾウの鼻振り』 左が「ゾウの鼻振り」、右が井澤さんがまいた跡 『クマのサケ捕り』
「ああーダメダメ! 一番悪い振り方。そういうのを『ゾウの鼻振り』って言うんだよ」と井澤さん。腕を下げたまんま力を入れずにただダラダラと腕を振っているだけだと、肥料は飛び散らずに筋状にくねくねとまかれて、ひどい肥料ムラ 左が「ゾウの鼻振り」、右が井澤さんがまいた跡 井澤さんの振り方は『クマのサケ捕り』。腕を左右にしっかり振れば、勢いよく肥料が飛び散って肥料ムラができない。力を入れすぎても腕が疲れるから、手首のスナップもきかせてリズムよく

目線は肥料を追う

まき幅の両端の重ねまきや隣の畑にまくのを防ぐには、どこまで肥料が飛んでいるか眼で確認しながら、ちょうどいい腕の振り幅をキープする。また遠心力で真ん中に落ちる肥料が少なくなるので、「行きはしっかり腕を振ってまいたら、帰りは腕の振り幅を狭くして、真ん中に肥料をまいてくるようにするのがベスト」(下図) 「前を見ていただけじゃ、振り幅がわからないでしょ」  

袋は右下がりに
常に一定量の肥料が出るように、袋の右下の三角ゾーンに常にたっぷりと肥料があるようにする。それには背負い方が大事

左手の使い方も重要 大ちゃん、もうこれで肥料ムラがなくなるね。いやー、勉強になっちゃいました。
背負った時に右側が少し下がるように、左の肩ひもを短くすると、スムーズに肥料が落ちてくる   左手の使い方も重要。「後ろ手で肥料の残量を確認して、肥料が少なくなってきたなと思ったら、袋の左下を持ち上げると最後までスムーズに肥料が落ちるよ」  

サンパー もっと上手になる

サンパーは振り方も大事だけど、ムラなくまくにはまだまだ奥の深いコツがあるんだ―――

息子親父 うーむ
経験を積むことがやはり大事か

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