●巻頭特集 ザ・直売所農法 栽培技術も大変革
2粒まき ザ・直売所農法 密植
なんと、ダイコン1穴2本どり
長田 操
間引きをサボっても大きくなった
当初、家庭菜園ではじめた畑でしたが、だんだん規模が拡大して、気がついたら30aの広さになっていました。自家消費だけでは収穫した野菜が消費できなくなり、「もったいない」とのことで、妻が小さな直売所を開設。近所の評判となったのですが、農作業は休日に限られる兼業農家ですので、どうしても効率的(手抜き)栽培を考えなければなりません。そこで、いろいろな工夫をしだしましたが、今回はダイコンの栽培について報告します。
私は基本的には、減農薬または無農薬栽培ですから1カ所に数粒播種して、サンサンネットを張っていました。その後、ネットを剥ぎ、間引きして1本残し、再びネット。しかしこれだと作業的に面倒で、腰は痛くなるし、本業が忙しいとついつい間引きがおろそかになります。
ある年、間引きができず、放置状態でネットを剥ぐと、数粒播種したところでも結構大きくなっていました。通常の半値で売り場に並べてみると、これが案外売れました。今思えば、いわゆる「わけあり品」販売の走りだったようです。
そこで、本格的に手抜きのダイコン栽培ができないか、試行することになりました。
1穴2粒まきが、三方得の直売所農法
収穫期の2粒まきダイコン。妻です(田中康弘撮影、Tも) こんなに立派なダイコンがとれる!(T) 理想は1穴に1粒の播種が一番なのですが、どうしても発芽不良があり、場所によっては欠株が発生してしまいます。そこで1穴に2粒播種してみました。必ず2粒です。これだと場所によっては1粒しか発芽しないこともありますが、どの植え穴からもほとんど発芽し、欠株もなくなります。あとは生育状況を見ながら追肥をするだけですべて収穫でき、面倒な間引き作業から解放されます。
次に、収穫と販売ですが、1粒発芽したところは立派に生育しますので100円で販売し、2粒発芽したところは、大きいものから収穫し、形状により(どうしても曲がりが入る)、50〜70円で販売しています。販売本数が増えるので、結果的には販売金額が上がることになり、ラクして儲かる図式となっています。また、お客様には、形が悪くても新鮮で安いのでたいへん喜ばれており、まさに「三方得」の直売所農法と思っています。
農法に決まりごとはありません。いろいろな工夫があってこそ楽しい農作業ができると考えています。このダイコン栽培の他にも、トマトやネギの不耕起栽培などの情報も発信していけたらと思っています。
(神奈川県相模原市「相模原のりんご園」 http://www.oishi-yasai.com/)

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この記事の掲載号 『現代農業 2009年8月号』ザ・直売所農法 |
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