●巻頭特集 今年はもう鳥獣になめられない!!
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イノシシには相変わらず手を焼くし、
このところ全国でシカの被害が急増中。
賢いカラスにはほとほとまいるし、
畑のモグラにも嫌になる――。
だけど、そんな諦め気分とも、
今年はもうきっぱり決別。
春から万全の準備と気構えで、
鳥獣がやる気をなくす畑をつくる!
筆者(赤松富仁撮影) ワナを使いこなす
くくりワナ必勝法
小ノ上喜三
市販のワナで年間50頭捕獲
当地に初めてイノシシが出現したのは昭和54年暮れ。刃物で切ったようなカキの切り口に、最初はイノシシの被害とはわからなかった。
明けて昭和55年、親子連れの御一行様が昼でも闊歩するようになった。当時は被害がそれほどとは思わず放置していたが、わが家のカキは低樹高ということもあいまって5〜6割もが被害を受けるようになってしまった。
電柵も施したが、やはり絶対数を減らすことも大切と思い、ワナを仕掛けることにとりかかった。自転車のチューブをバネに利用してみたり、素人考えでいろいろ試行錯誤したがいっこうに獲れない。友人から借りた(株)三生のワナを仕掛け、初めて獲れたのは昭和の終わりごろだった。
一度獲れれば勢いづいて、年間50頭ほど獲れるようになった。3年続けたらほとんどいなくなった。しかしまたすぐ、他所から移って来たものによると思われる被害が発生。イノシシとの闘いを再開して今に至る。
仕掛け方のポイント
くくりワナにもいろいろある。要するにバネを使ってくくりさえすればよいのだが、とても奥が深い。箱ワナと比べると、くくりワナの良いところは勝負が早いこと。仕掛けたその夜にかかることを数多く体験している。しかし、ワナを置きさえすれば簡単にかかるというものではない。ちょっとした熟練が必要である。
(1)場所を選ぶ
初心者は、イノシシが坂を頻繁に上り下りしているところにかけたがる。しかし獣道がよく磨かれているようなところは、蹴爪(ブレーキ)をかけているからそうなるのであって、足をつく場所が一定ではないということだ。くくりワナを仕掛けるにはあまり良い場所ではない。
仕掛ける場所は平地がよい。要は、等高線状にできた獣道である。初心者はその足跡を目安にするとよい。なお、三生のワナの場合、等高線に仕掛けるとワナ後部が露出するので、杭を打ち土を盛ってこの部分を隠す。ただし新型は傾斜地も対応できる。
(2)踏ませの技術
いくら足跡に仕掛けたとしても、イノシシの大小によって歩幅が違い一定ではない。ワナの中にうまく足を入れさせるにはどうするか?
獣道をよく観察すると、石や樹の根、枝は踏んでない。そこでワイヤーの上に小指大の枝を置く。この置き木は八の字になるようにする(図)。こうすることで捕獲率は驚くほど向上する。
またイノシシは、障害物があると一度止まり安全確認してから移動する習性がある。したがって、イノシシが警戒しない、立ち木と立ち木の中ほどの明るいところに設置するとよい。
(3)カモフラージュ
カモフラージュも入念に。とにかく人間の目で見てワナがあるとわかるようでは必ず見破られる。ワナを仕掛けた後、細心の注意を払って元の状態に戻すことが肝要である。
ワナを土に埋め、落ち葉をかけるときも、その流れが不自然に途切れないように。また、必ずその周辺の落ち葉を使うこと。竹のないところに竹の葉を置いたりするのはよくない。あくまでも原状回復が大切である。
小ノ上さんのくくりワナの仕掛け方 命の取り合いは真剣勝負
私の体験では、ワナを10丁かければだいたい8〜9頭はとれる。慣れてきたので、ほとんどミスなくとれるようになった。
今から始めようという方は、まず2丁揃えてはどうか(くくりワナ猟には狩猟免許が必要)。それでとにかく最初の1頭を獲ること。1頭獲れれば捕獲を実感できるので次への意欲もわいてくる。
ワナ具もいろいろあるが、価格の高いものはそれなりの価値がある。たとえば設置時間が短くてすむ。安いものは時間がかかる。そして1回かかったら使い捨ての場合が多い。また空作動も多く、捕獲率が低い。
いずれにしても、そのワナの特徴を熟知して使うこと。そして真剣に取り組むことだと思う。なにしろケモノとの命の取り合いだ。私は本業のカキ栽培に影響するほど熱中した。
(株)三生では捕獲の指導も行なっているので、相談されるといい。
(福岡県朝倉市)