月刊 現代農業
ルーラルネットへ ルーラル電子図書館 食と農 学習の広場 田舎の本屋さん
農文協のトップ月刊 現代農業2018年6月号>RACコードでローテーション防除

「RACコードでローテーション防除」コーナーより

もう表示するしかないでしょ!?
すべての農薬ラベルにRACコードを!

RACコードを
すでに利用している都府県
IRACチョウ目部会日本支部・島克弥氏調べ(一部編集部調べ)。「病害虫防除指針」へはまだ掲載していないものの、農家対象の講習会や各種防除資料等で利用している府県を含む(京都府はそもそも防除指針がなく、2年前から注意報などに記載)。

RACコードをすでに利用している都府県
IRACチョウ目部会日本支部・島克弥氏調べ(一部編集部調べ)。「病害虫防除指針」へはまだ掲載していないものの、農家対象の講習会や各種防除資料等で利用している府県を含む(京都府はそもそも防除指針がなく、2年前から注意報などに記載)。

RACコードが列島縦断中!?

 色を塗ったのは、すでにRACコードを利用し始めている都府県である(2018年4月現在)。その数、じつに41。「病害虫防除指針」にコードを掲載したり、農家向けの講習会で説明していたり。色はついていないが「来年の防除指針には載せたい」「やっぱ、もう載せてなきゃマズイですよね」という道県担当者もいた。

 各県担当者によると、「カタカナで言われたって覚えらんないけど、これならわかりやすい」「ローテーションが組みやすくなる」など、農家の反応も悪くないようだ。一方で、「農薬ラベルに早く載せてくれよ」との意見もやっぱり多いという。

日本曹達が販売する殺菌剤の新しいラベル(一部)

農薬メーカーも動き出した

 農家の声に押されたのか、農水省は2016年に各農政局に対して「農薬名には作用機構分類(IRAC・FRACコード)を併記してローテーション散布を指導すべし」という通達を出した。そして去年9月には、農薬工業会も各メーカーに対して「RACコードをラベルに記載しましょう」とガイドラインを出した。

 そしてついに、農薬メーカーも動き出した。すでにラベル掲載をしているデュポン(株)やFMCケミカルズ(株)に続き、例えば日本曹達(株)では、ラベルにRACコードを記載したトップジンM水和剤の出荷がまもなく始まるそうだ。ダウ・アグロサイエンス日本(株)でもブローダ水和剤、ジマンダイセン水和剤……と、今後ラベルを更新する製品から、すべてにRACコードを載せる。シンジェンタジャパン(株)、三井化学アグロ(株)も今後随時掲載していくことを決めたそうだ。

 その他、多くの農薬メーカーは「前向きに検討中」、または「お客様のご意見や、RACコードの普及具合を見て決める」とのこと(ただし、クミアイ化学では「今のところ、自社製品に関しては掲載する予定はない」)。

 農水省や農薬工業会は今後も後押しするという。

 すべての農薬ラベルにRACコードを!

 もう、ひと押しである。

「田舎の本屋さん」のおすすめ本

現代農業 2018年6月号
この記事の掲載号
現代農業 2018年6月号

特集:今さら聞けない農薬の話
田畑の卵、虫当てクイズ/ハーブの力で減農薬/天敵最新ニュース/光の色で多彩に防除/火とお湯で滅菌殺虫/「RACコード」でローテーション防除/自作防除機大活躍/カミキリ&スカシバ 樹を食う虫の防ぎ方/牛のサシバエ・アブ対策/「農家の自家増殖、原則禁止」私も異議あり! ほか。[本を詳しく見る]

田舎の本屋さん 

もどる