2005年7月5日から10日までの6日間、福岡鞍手郡若宮町で『トルコギキョウフェア 2005 in 若宮・宮田』が開催され、そこでトルコギキョウの圃場展示会と講習会が行われた。 　

　このフェアでは、アメリカに自生しているトルコギキョウの原種２種と、日本で品種改良されたトルコギキョウの品種530点を集めて栽培展示された。 これだけの品種数が同時に栽培された例は、日本ではもとより世界でもはじめてのことである。

　切り花としてトルコギキョウを栽培しはじめたのは日本が最初で、また、青紫色の野生種を幾代も交配して、新しい色の品種を育成したのも日本である。

　日本人の優れた育種感覚によって育成された品種数はわずか30年の間に1,000品種を超えたのではないかといわれる。しかし、品種の変転は激しく、残念ながら過去に販売された品種は失われつつあるのが現状である。

　そこでこのフェアでは新しく販売された品種の試験栽培だけでなく、過去に販売された品種や、品種登録された品種、あるいは生産量のごく少ない販売品以外の品種などまで、公共機関や民間の育種家にご提供いただき栽培・展示することができた。

　ここまで多くの品種が集まることは今後もないと思われる。トルコギキョウの研究者や栽培者の方にも見ていただくようにフェアを開催したが、これと同時に来訪の記念に、あるいは来訪できなかった方のために栽培記録としてCDを発行することにした。