
氏名:
川勝 平太
ふりがな:
かわかつ へいた
肩書き:
静岡県知事
出身都道府県:
京都府
生年(西暦):
1948
現住所:
静岡県
主な経歴:
早稲田大学政治経済学部卒業後、同大学経済学部研究科博士課程修了 オックスフォード大学哲学博士 早稲田大学政治経済学部教授を経て 平成21年より現職 故小渕首相主宰「21世紀日本の構想」懇談会の中心メンバーであった 国土審議会委員 国交省圏域部会委員 教育再生会議委員 専門は比較経済史 歴史の大きな枠組みについて常識をくつがえす斬新な「文明の海洋史観」を提唱し、注目を集める。また、21世紀の日本文明にふさわしいビジョンとして「富国有徳」を唱え、美しい国土を持つ世界に誇りうる日本列島、庭園の島(ガーデンアイランズ)構想を提唱している。
上記肩書き以外の「主な役職」:
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■お話のジャンル・領域
<農>
農的ライフスタイル
定年帰農
地域農業システム
生活文化・農村文化
生活の55年体制の打破と「サラリーマン小作」のすすめ
■メッセージ
日本の都市景観は美しいとは言い難い。昭和30年、1955年に今の都市基盤整備公団の前身の日本住宅公団が設立され、「団地」という名の集合住宅がつぎつぎ建てられ、ついに日本人の3人に1人が「2DK55型」と、その変種の箱住みスタイルになった。その結果、日本の都市景観は画一的になり、金太郎飴といわれる都市景観になったのである。 「2DK55型」などを柱とするこの住生活のスタイルを、「政治の55年体制」になぞらえて「生活の55年体制」と名づけるとすると、この「生活の55年体制」から脱することが現代日本の課題となる。 この「生活の55年体制」から脱却するには、多自然地域に居住空間をつくり、それを地域分権とあわせて推進して一極集中を打破し、生活スタイルを水・緑・土と親しめるように一新することだ。 その一つの方法として、減反政策で遊休化している農地を活用して、都市のサラリーマンに土地を貸し出し、「サラリーマン小作」をすすめることを提唱したい。日本人労働力の大半をしめるサラリーマンの間での農へのあこがれ、つまり自然と調和した生き方、家・庭一体、ハウス・ウイズ・ガーデン(家庭)へのあこがれには、根強いものがある。販売用農産物をつくるためではなく、半自給でも4分の1自給でも、8分の1自給でも、自然のなかでの自給的な「農」を楽しむために、農地を渇望しているのである。農業は専業農民がするものという固定観念を打破し、これをすすめたい。 そして、今日の長期不況のもとでの失業者対策としては、土に親しみ自給をめざす緑の公共事業の展開を提案したい。かつての失業者には、帰っていくべきふるさとがあった。しかし現代はふるさとをなくした人々が多くなり、失業をすると、生活品を現金で賄っているので、本当に食べるものにもこと欠くということになりかねない。そこで、今、放置され傷んでいる森林に手を入れ、あるいは杉・檜の代わりに広葉樹を植えかえるなど、「緑の雇用事業」を興し、人々が中山間地の減反地域に住めるようにすれば、たとえ現金収入がわずかでもやっていける。環境保全は立派な大儀名分であり、今求められている人々のライフスタイルの転換にも即している。 このようにして、「生活の55年体制」を打破することが課題だ。機能性のみを重視し、結局は暴力と破壊に行き着く「力の文明」を克服して、きれいな水に対する研ぎすまされた美意識と、四季の変化のなかで緑を楽しむ文化をもつ日本人が本格的に「農」にとりくむ「農芸化」(ルーラル化)によって、「美の文明」の基礎を形づくっていくことをすすめたい。
「食材の王国」から「食の都」へ
静岡県は海の幸・山の幸に恵まれ、食材の数は農産物だけで167品目で日本一です。それに海産物を含めると219品目となり、やはり日本一です。つまり「食材の王国」です。 しかし、食料自給率はカロリーベースで18%です。そこにはワサビや茶のようなカロリーのないものが入らないからです。これはおかしい。 食材は価格と品質が二つの主要構成要素です。カロリーベースでの危機感をあおる農水省に異議を申し上げたい。価格競争力と品質競争力とをあわせた総合指標を作ることを提案します。静岡県では「食材の王国」のメリットを生かし、地産地消の「食の都」づくりを始めました。
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■主な著書・雑誌記事等
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