● 土地の歴史を体験する今庄の子供たち

 ―今庄小学校校長 小林賢三さん

 武士、町人、旅娘、鳥追い、僧侶と、バラエティーに富んだ数種類の衣装で、優雅に舞う「羽根曽踊り」は、宿場で栄えた時代を思わせます。延喜年間、藤倉山の藤勝寺で舞われた稚児舞いの流れを汲むものと言われ、宿場でのこの踊りは旅人の慰めになったと伝えられます。そして、いつしか庶民の盆踊りになりました。
 この踊りはとても難しく、小学校の校長先生も「私も全然覚えられないのです」と言います。でも子どもたちは覚えが早いとのことで、小学校の体育会では必ず踊るようにしています。普段の昼休みや夏休みに保存会の人たちが小学生に教えに来てくれます。
 そのほか、社会科の時間に町内の史跡めぐりをしたり、町のクリーン活動をして、時代を担う子どもたちが、今庄に愛着をもって、伝統を受け継いでくれればと考えています。