- 座談会 「対話によって、子どもたちの見方や考え方はどう変わるか」浅野孝平/武藤賢一郎/鳴川哲也/峯岸睦浩/國井博/倉島陽子/菅田はるみ/山本巌/司会 佐々木昭弘
- 論説 対話を介した理科教育実践の創造―学校ならではの「学び」をどう創るか― 三石初雄
- 論説 一人ひとりが納得できる対話方法・「説明活動」 森田和良
- 主題研究 問題解決における対話の役割とは―6年「水溶液の性質」― 佐藤宏明
- 主題研究 子ども同士の対話を重視した授業の展開―6年「ものの燃え方と空気」「動物のからだのはたらき」― 高橋滋
- 主題研究 対話を手立てとして科学的に論理をつくりあげる学習―4年「ものの体積と温度」―馬場賢
子どもたちが目の前の事象に対してもつイメージは多様である。では、これらの多様な子どもたちのイメージをどのように整理し、論理をつくり、解決へと導いていけばよいのだろうか? ある事象に出合ったとき、子どもたちは先行経験によって得たそれぞれのイメージをもとに事象を解釈し始める。ここからすぐ実験・観察に入るのではなく、それがどの部分で似ているのか、どの部分で違っているのかについて明らかにする話し合いが必要である。それ以上に大切なのは、その話し合いから生まれた問題点を自分のものとしてとらえ、解決するための必要感に満ちたやりとり、つまり対話である。
理科では、科学的な見方や考え方―実証性・再現性・客観性―を高めることが目標である。このなかでも特に客観性については一人の子どもの学びからは生まれない。学級という集団の中での対話を通してこそ培われていくのである。
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