- 座談会 「何を」かくか 「いつ」かくか
露木和男,毛利澄夫,小田部英仁,宇佐美暁,山田真也
- 論 説 自然事象を意味づけ主体的に知を創り上げていくための
「かく」という営み 加藤圭司
- 論 説 表現活動としての「かく」 木下太朗
- 主題研究 「かく」活動を位置づけた授業づくり
―4年「空気と水のふしぎ」を通して― 宇佐美 暁
- 主題研究 「粒イメージ図」で考えを明らかにし,
交流させる子どもたち 齋藤暁史
- 主題研究 「かく」活動で「矛盾」を意識し,「知の更新」を自覚する
―6年「水溶液の性質」― 大館秀光
放課後の職員室。
教師は,子どもたちが表現したものに目を通します。国語の漢字練習,算数のプリント,社会科のワークシート……。
理科においても,ノートやワークシートを見て,子どものよさを見つけたり,教師自身も予測できなかった子どもなりの論理などを発見したりします。
さて,教師は子どもに「何を」かかせようとしているのでしょうか? 「いつ」かかせようとしているのでしょうか?
理科学習では,子どもが自然の事象に自らはたらきかけるなかで,五感を通して情報を入手し,問題解決していきます。友達と見方や考え方を交換するなかで得た情報も,問題解決に役立ちます。あるいは,自分の見方や考え方をじっくり見つめ直すことも,問題解決を充実させていく情報を入手していることになります。
そんな理科学習のなかで,「かく」という活動は,どういう意味をもつのでしょうか。「かく」という活動の意義を,教師がどうとらえ,どう位置づければ,子どもが自らかきたくなり,問題解決の充実につながるのでしょうか。
具体的に言えば,本号では,学習の過程で,子どもがとらえたもの,考えたもの,解釈したもの,想像したものなどのうち,
*「何を」書かせるのか。あるいは,「何を」描かせるのか。
*「いつ」書かせるのか。あるいは,「いつ」描かせるのか。
などについて,各先生方の考え方や実践を報告していただくなかで,理科学習のなかでの「かく」という活動の意味を探っていきます。(担当/山田 真也)
|