- 座談会 教員の研修とその生かし方
藤田寛治,大津康徳,世波敏嗣,佐藤寛之,馬原俊浩
- 「参加型授業力」から「参画型授業力」へ
─授業力・研修力・研究力の連鎖的な飛躍を─ 林義樹
- 時代の変化のなかでの教職員研修の意義と限界 北村和人
- 授業に活用できる研修講座の工夫
─安全な実験・観察ハンドブックの活用を通して─ 樋口俊久
- 主題研究を読んで 矢野英明
- 授業や児童の分析に生かす「感想ラベル法」の活用
─事実を「手」にとって「目」で考える─ 北?加寿雄
- 主題研究を読んで 古賀敏正
- 見通しをもたせるための手立てと授業力
─「6年 気体がとけた水溶液」「5年 てことつりあい」─ 佐藤宏明
- 主題研究を読んで 小野一夫
理科の授業は苦手,準備が大変などの意識を持たれている方は,多いのではないでしょうか。また,研究授業参観や研修会などに参加した後,自分の授業にどのように生かしてよいか迷ってしまうなどの思いをされたことはないでしょうか。自分の授業を分析しながら研修で得たことを生かしていくことで,授業力のアップにつながります。
■授業力
児童が主体的に問題解決を行いながら,自然の中にある規則性に気づいていく。ごく当たり前の,理科の授業の流れですが,実際にこの学習を成立させるためには,教師の教材分析,準備,発問など,さまざまな要素を満たすことが必要となります。これら,授業成立に必要な要素をいかに満たすことができるのかが,教師の授業力だと思います。
■研修
児童をあっと思わせる演示実験には何があるのか? 有効な実験方法は? 代用できる材料は? など,授業の準備で考えることが多くあります。教師一人だけの力では限界があります。そのようなとき,多くの先生方が授業研究会に参加したり,実験講習会に参加したりして多くのアイデアを収集されていると思います。
■授業分析・授業への生かし方
よいアイデアをもらったと思っても,実際に自分の学級ではうまくいかない。理屈はわかったが,自分の学級でどのように取り入れたらよいのかわからない,などの思いをされたことがあると思います。そのようなとき,自分の日頃の授業の分析を行うことが大切です。自分の授業で児童はどのようなことを考えたのか,日常的な授業の特徴はどのようになっているのかなど,自分の授業分析を行い,その特徴を生かしながら新しいアイデアを取り入れていくことで,研修で学んだことが授業によりよく生かされてくると思います。
以上のように,本号では,授業力アップにつながる,授業分析の行い方,研修の授業への生かし方の事例を紹介していくことで,理科授業改善のための参考にしていただきたいと考えています。(担当/馬原 俊浩)
|