- 4学年「人の体のつくりと運動」の教材活用 教材提供:(株)内田洋行
- 特集キーワード 白岩等
- インタビュー 森敏昭氏に聞く/21世紀の理科教育に求められるもの
- 「生命・地球」の系統性を踏まえた理科学習指導 ─子どもの本音や疑問を通して,学年間の内容の相互連関を図る─ 松森靖夫
- 系統性を重視した指導の意味とは
─B区分「生命・地球」を通して─ 白岩等
- 地域の自然を生かし,系統性を大切にした理科学習
─5学年「流れる水のはたらき」の実践を通して─ 吉竹敦
- B区分「地球」における系統性を意識した指導の工夫
─5学年「流水の働き」の学習を中心にして─ 久保慶喜
- 小中の系統性を意識した授業「生命」 新井直志
新学習指導要領では,中学校との接続および対象の特性や児童の構築する見方や考え方にもとづいて,2区分制がとられるようになった。今回はそのうちの1つ,B区分「生命・地球」を取りあげる。「生命」といった科学の基本的な見方や概念は,さらに「生物の構造と機能」「生物の多様性と共通性」「生命の連続性」「生物と環境の関わり」に分けて考えられる。「地球」といった科学の基本的な見方や概念は,さらに「地球の内部」「地球の表面」「地球の周辺」に分けて考えられる。
《「生命」「地球」を柱とした内容構成》
生 命 |
生物の構造と機能 |
生物の多様性と共通性 |
生命の連続性 |
生物と環境の関わり |
昆虫と植物 |
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身近な自然の観察 |
人の体のつくりと運動 |
季節と生き物 |
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植物の発芽,成長,結実
動物の誕生 |
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人の体のつくりと働き
諸物の養分と水 |
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生物と環境 |
地 球 |
地球の内部 |
地球の表面 |
地球の周辺 |
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太陽と地面の様子 |
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天気の様子 |
月と星 |
流水の働き |
天気の変化 |
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土地のつくりと変化 |
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月と太陽 |
今回の改訂では,これらの科学の基本的な見方や概念を柱として,内容の系統性を図り,それらを留意して指導することが求められている。
例えば,4学年「人の体のつくりと運動」は「生物の構造と機能」に関わるものであり,3学年の「昆虫と植物」を受け,6学年の「人の体のつくりと働き」につながるものである。そう考えたときに,「生物の構造と機能」という視点で内容の系統性を意識し,その指導の改善・工夫が求められるのである。
このように,本号ではB区分について,内容の系統性をふまえたときの授業のあり方を明らかにしていくとともに,具体的な実践例を紹介した。読者の皆様の参考にしていただければ幸いである。
(担当/白岩 等)
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