横森農園の炭と木酢液利用

長野県八千穂村 亀垣嘉明
http://www.venus.dti.ne.jp/~kamegaki/

第1回 横森農園の炭焼き

八ヶ岳山麓、標高800メートルにある横森農園は、レタス、サニーレタス、ハクサイ、ゴボウ、ナガイモなどを約7町歩作る野菜農家です。


ここ横森農園では、炭や木酢液のかなりの部分を自前で作っています。
「炭を焼き、木酢液を取り、それを栽培や暮らしに生かす」過程を1年をおって紹介したいと思います。

炭材の準備

自分の山から木材を切り出す他、他の人の山の切り倒されて放置されている木材などを貰ってきたりして、炭材は作業の合間をみて少しずつ集めておきます。そしてそれを農閑期に炭焼き窯で焼きます。

炭材の量は、太目の立ち木で年間約60本程、その他は細い物です。

横森農園の炭焼き窯。
この上に雨よけのトタン屋根がある
 

炭焼き窯


炭焼き窯は、河原の斜面を利用して土と石を積み上げて作ったものです。この窯では一度に約200キロの量の炭材を入れる事ができます。一輪車3台分ちょっとです。
1回の炭焼きに、すでに窯が暖まった状態で24時間、もし、窯が冷え切った状態ですと1日半位の時間を要します。横森農園の炭焼きでは、炭を焼き終えてから窯を冷やすことはしません。それに、窯が小さいので焼いている時間はこれで十分です。
ですから、炭を取り出し終えてから、ざっと窯の中に水を掛けて少しだけ冷ましすぐに次の炭材を放り込み火を着けられます。この間、ほんの数十分から1時間です。
窯の大きさからすると、24時間かけて焼くのが口火の大きさが扱いやすく、炭材全体が程よく炭化して、一番炭の量が多く採れるからです。

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