食農教育 No24 2003年1月号より
次号予告 『食農教育』3月号(25号)2003年2月12日発売
特集 ふるさと学習の新しい手法(仮題)
古い写真、古地図から、都会の中の見えない原自然の痕跡や、川や商店街の変遷を読み取り、実際にそのあとをたどってみる。食材リストを手がかりに昔の食事のありようをおばあさんに聞き取り、校区内を歩きながら資源カードで地域の宝を集めていく。都会を含めて、地域のモノ・コト・ヒトと出合い、ふるさとの良さを再発見する手法とツールを詳しく紹介します。
●素材研究 教材への切り口 ミミズ
土を肥やす助っ人として注目のミミズ。その知られざる生態から、飼い方、ダーウィンの研究、学校園での活用法まで。
編集室から
▼「合鴨に餌をやらないかんばい、早く帰ろ」。古野さんの長男が、まだ小学生のころ、海水浴場で言った言葉だ(62頁)。合鴨の世話を一人前に任されたからこそ出てくる「本気」な言葉だ。あらゆることに本気になれない子が多いというが(64頁)、本気で熱中できる体験=フロー体験(58頁)をすることではじめて、学ぶ意欲が出てくるのではないだろうか。(松田)
▼うわさの「カスピ海ヨーグルト」の種を娘が友人からもらってきた。牛乳を加えて一晩おくだけで、おいしく食べられる。あとはその繰り返し。さる学者が長寿村から持ち帰った種が人づてに広まっているらしい。良いものは人にすすめたくなる。身近な人と一緒にやれば、家の種が絶えても安心だ。『食農教育』もそんなふうに「増殖」していけばいいな。(阿部)
▼前号は柿渋染めで、今号は竹かごづくりで、埼玉県を訪れました(70頁)。浦和、所沢といずれも都心から1時間足らずのところですが、とっても地域色の濃い手仕事があるもんだ、と新鮮な驚きを感じました。少し探してみると、それを続ける人や、続いてきた土地の姿が見えてきて、地域へのまなざしも変わってくるはず。埼玉県は、総合教育センター自ら食農教育を推進する方針を打ち出しました(118頁)。この調子なら、世の中だんだんよくなる、なっていく。(伊藤)
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