食農教育 No37 2004年11月号より
次号予告 『食農教育』1月号(38号)2004年12月12日発売
特集 ふるさとを育てる教育(仮題)
ふるさとで学ぶ教育(地域教材による社会・理科などの学習)、ふるさとを学ぶ教育(郷土学習)から、子どもの心のなかに、ふるさとを育てる教育へ。郷土食のテキストづくりや松林の復活、昭和初期の「郷土誌」による地域資源の見直しなど、地域おこしの仕掛け人たちの理念と手法に学びながら、実践と地域教材のデータベース化につなげていく。
●素材研究 粉
身の回りには粉がいっぱい。台所にある粉や、粉にするための道具さがしから、葛粉や荒挽き大豆のつくり方、文明史のなかの粉まで。
編集室から
▼「米つくりは命を守ること」「花は種だ」…命のつながりを直感した子どもたちの言葉だ(24、32頁)。どんなに小さな発見でも、子ども自身の力で到達した事実のインパクトは大きい。本物のモノやヒトと出会い、育てる苦労を味わうなかで、子どもたちは、命の息吹を感じとったり、命のつながりを類推できたりするようになる。そうした場づくりが、「命の教育」ではないだろうか。(松田)
▼8月末と9月はじめ、相次いで台風が列島を縦断し、各地の農産物に大きな被害をもたらした。北海道・勇払平野で農業を営む本田弘さんの裏山の雑木林もたくさんの木が倒れた。しかし、本田さんは倒木のおかげで、炭焼き用の木を切る手間が省けたし、間伐の効果もあるのではないかという(20頁)。「ただ、私と台風では残す木の選び方がだいぶ違っていたけどね」と。農家の自然をみる目を教えられた気がした。(阿部)
▼育てたアイガモを絞めて食べる。たしかに川上小の実践は、職員室の空気、農家の思い、PTAの協力など、いろいろな条件が重なってはじめて実現したものだ。カリキュラム化され、継続して取り組まれてもいる。これを特殊事例として片づけていいものか? アイガモでなくともかまわない。チョウでも野菜でもゴミでも、自分の学校や地域の条件を生かしながら、なにができるか? を考えるための財産としたい。(伊藤)
●環境学習・食農体験を支援する「信州つがいけ食農学習センター」
栂池自然園や白馬の山々を舞台にした自然観察とアウトドア、周辺の加工施設や工房などを利用した食農体験が存分に楽しめるロケーションです。農文協の「食と農の学習データベース」や充実した調べ学習の資料、図書をそろえた絶好の学習環境にあります。
体験メニューがいっぱいの食農教育講座を毎年好評開催中(詳しくは72頁参照)。
もちろん家族旅行や移動教室にもご利用いただけます。研修・宿泊施設として、ぜひご活用ください。
連絡先 (財)長野農文協 栂池センター
〒399―9422 長野県北安曇郡小谷村栂池高原 電話0261―83―2304 FAX0261―83―2621
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