食農教育 No40 2005年4月号より
次号予告 『食農教育』5月号(41号)2005年4月12日発売
特集 食の総合 どう立ち上げる?(仮題)
総合の教材として食は子どもたちの興味・関心を引きやすいものである。しかし、一過性のものではなく、長く探究が続くようにするには立ち上げをどうするかが大切といわれている。総合学習の長い伝統をもつ長野県の伊那小学校で、新任の先生がおやきを取り上げた。この実践などをとおして、教材研究から立ち上げまでのポイントをおさえる。また、食の教材のもつふくらみが生かせるような子どもと教材との出会わせ方(視点とアイデア)を、農家や農に近い人々が提案する。
●素材研究 ハーブ
身の周りの自然にあるハーブさがしから、学校でできる栽培法、ハーブティー、ハーブ石けん、オリジナルポプリづくり、ハーブの文化・歴史から現代の農業への利用まで。
編集室から
▼「言葉で解説はできるが、現象そのものを知らない子どもが増えている」(35頁)、「記憶が脳に残るには、体験をきちんと言葉に置き換えることが必要」(52頁)。いずれも食育の現場で活躍している指導者の言葉だ。食育の体験は、現象を五感で感じ、自分で段取ることで、言葉の中味を豊かにしてくれる。それはつまり「学力をのばす」ことではないだろうか。(松田)
▼地元の人びとに支えられて、足かけ3年でチンゲンサイの漬物の商品化を実現した長野・南牧北小の子どもたち(126頁)。3年生のときには、チンゲンサイの斑点の原因をナモグリバエの幼虫のしわざであることをつきとめ、4年生でつくった絵本には、それに寄生する天敵のコマユバチを使った防除の可能性まで言及している。子どもの探究のすごさに驚かされる。(阿部)
▼撮影のため、いろんな野菜を干してみた。冬場なので、干し時間は思ったより長い。なかなか干せない代表はトマトか。半分に切って、水分がたまらないよう、切り口を下に。そのあと、裏返してまた干す。アンデスの乾燥地帯で貴重な水分を逃すまいとしてなのか、強情なほどに水をため込むトマトの皮。冬に干すなと怒っているのか。しかし、半干しのトマトフライがかもしだすトローリ感はなんともいえず、ビールがすすんだ(98頁)。(伊藤)
●環境学習・食農体験を支援する「信州つがいけ食農学習センター」
栂池自然園や白馬の山々を舞台にした自然観察とアウトドア、周辺の加工施設や工房などを利用した食農体験が存分に楽しめるロケーションです。農文協の「食と農の学習データベース」や充実した調べ学習の資料、図書をそろえた絶好の学習環境にあります。
体験メニューがいっぱいの食農教育講座を毎年好評開催中。
もちろん家族旅行や移動教室にもご利用いただけます。研修・宿泊施設として、ぜひご活用ください。
連絡先 (財)長野農文協 栂池センター
〒399―9422 長野県北安曇郡小谷村栂池高原 電話0261―83―2304 FAX0261―83―2621
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