「総合的な時間」の総合誌
農文協
食農教育  
農文協食農教育2009年5月号
 

食農教育 No.68 2009年5月号より

注目のペットボトル稲作! その魅力やいかに?

 2008年5月号2008年7月号で紹介したペットボトル稲。「試してみたよ!」という読者もたくさんいたようだ。管理が簡単で、観察にも便利。手軽に取り組めるところが受けているよう。そのポイントを写真で紹介しよう。20頁からの特集もごらんください。(写真提供・平尾健二)


ポイント1

ペットボトル3本でお茶碗1杯分

 容量わずか2リットルといえど、あなどるなかれ。ペットボトル1本分で田んぼの1株分のお米がとれる。3本そだてればお茶碗1杯分(約4000粒)。これをきっかけに、秋に子どもたち自らがつくる「おにぎりの日」や「弁当の日」が企画できるぞ


ポイント2

プリンカップや牛乳パックで苗づくり

 一人1本マイペットボトル稲をつくるのなら、苗づくりも一人ずつでやってみたい。学校給食で捨てられるプリンカップや牛乳パックをリサイクルして苗をそだてよう



中学校でのペットボトル稲栽培。技術家庭科「生物育成」での教材にもピッタリ


ポイント3

チームでかんたん水管理

 バケツ栽培でも「水やりを怠って枯らしてしまった」という声をよく聞くが、ペットボトルではなおさら危険。土や水の入る容量がとにかく小さいから、真夏になると容器内の水はすぐにカラカラに。そこで、大型バット(左官用の舟など)を用意して、チームで管理。イネの成長がすすみ、もっとも水を多く吸収する盛夏でも、満水にしておけば3〜4日はもつ



イネの開花(花粉が飛散中)。いちばんの観察ポイント。穂がでるのが遅い品種(晩生の古代米など)を植えれば、2学期のはじめに開花の観察が可能(鈴木公治撮影)


お米のミルク。イネの開花後10日くらいたつと、実がふくらんでくる。でも、まだ中身は硬くなってなくて、指でつぶすとミルクがでてくる。なめるとあまくておいしいぞ(赤松富仁撮影)


ポイント4

持ち運びかんたん、観察に便利

 土も水も入れたバケツは相当重くて、小学生には移動がたいへん。でも、ペットボトルならラクラク持ち運び。夏休みに家庭に持ち帰らせて、家族といっしょに栽培・観察、なんてことも容易にできる

 晩生品種を栽培して2学期に開花を観察(福岡市立香椎小)。午前中11:00〜12:00くらいがみごろ。屋外は風でゆれるので、室内のほうが観察しやすい。移動のさいにゆれるので、できれば前日に移動しておくとよい。運のよい子は開花の瞬間をみられる。見損なったとしても、虫メガネを構えてピンセットの先でつつくと、花粉の飛ぶようすがみえる


「田舎の本屋さん」のおすすめ本

 バケツ稲 12カ月のカリキュラム

バケツ稲は、近くに田んぼがない学校でも、種もみを播き、収穫、調理するまでの全プロセスを体験することができる。このバケツ稲づくりから広がる総合的な学習の時間の1年間の授業プランをダイナミックに紹介。 [本を詳しく見る]

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