食品加工総覧
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本書を横断的に活用すると多用な情報が得られます―「ウメ」を例に

 

商品の動向を知って製品づくりに生かす

▼中国からの塩蔵梅が増える

 以前は台湾産がほとんどだったが…中国産が取って代わった。かつては、在来種の放任栽培で国内産に比べ品質も悪かったが、台湾の商社が中国での栽培・加工に進出し、品質の向上もめざましく…(11巻「ウメ 加工の歴史・動向と農村加工」)

▼梅干しは21世紀に残したいおかず

 NHK「今日の料理」の全国の読者10〜80代6000人が選んだ「21世紀に伝えたいおかずベスト100」をみると…1位肉じゃが、2位ちらしずし、3位黒豆、4位梅干し…(5巻「惣菜 生産・消費動向と着眼点」)

 

特徴のある製品つくりにむけ、加工方法を学ぶ

▼塩分4%の自然梅干しつくりの実際

 塩抜き加工で処理されたウメは、ウメの薬効成分は塩抜きでほとんど失われるうえに…。そこでわれわれは梅干しの抗菌力を最大限強くして活用すれば、4%の塩分でも自然梅干しができるであろうとの仮説をもとに、研究を開始した…(5巻「梅漬・梅干し 特徴的な加工品と加工方法」)

▼梅干しに使うシソの品種

 赤ジソでは、葉色が濃赤紅色、照りが強く、ちぢれのよく出る品種や、特に業務用では葉色はやや紫でも葉が厚く歩留りのよい品種…(10巻「シソ 種類・品種の加工特性と加工用途」)

▼ウメの収穫時期は

 これよりも収穫時期が早いと、漬込み後の軟化が進まず、染まりも悪く、反対に過熟したウメは漬込み後、果皮が破れやすくなり、製品の歩留りを低下させる。(11巻「ウメ 栽培の留意点と副産物・食品以外の利用」)

 ◆5巻「梅漬・梅干し」では「加工方法と施設・資材」を詳述

 

ウメを多様に活かす、地域の素材と組み合わせる

▼ウメの加工品と加工技術

 【梅干し】【調味梅干し】【梅漬】【カリカリ梅】【梅干し・梅漬と低塩化技術】【梅酒】【梅ワイン】【梅肉エキス】【梅ジャム】【調味料】【清涼飲料】(11巻「ウメ 特徴的な加工品と加工方法」)

▼ウメの品種と用途

 おおむね、小粒種はカリカリ梅を主とする梅漬に、中粒種は梅干しに、大粒種は、梅酒、シロップ漬に向く。また、青梅出荷に向く品種と、漬け梅に向く品種、兼用種に分けられる。(11巻「ウメ 種類・品種の加工特性と加工用途」)

▼クワの葉を加えて青梅の健康食品

 粉末にしたクワの葉に青梅(乾燥させて梅肉と梅仁を分けてすりつぶしたもの)と赤ジソの粉末をブレンドしたものが健康食品として…(11巻「クワ 機能性と加工・利用」)

▼ニンニクを加えて体調を整える紅梅漬け

 10%の減塩梅干しを細かくきざみ酢漬けしたニンニクをすりおろし、酒と砂糖で調味する。食欲のない時、かぜをひいたとき、体の調子がよくないときに最適…(10巻「ニンニク 特徴的な加工品と加工方法」)

▼塩出しして蒸す、茹でる、煮る…江戸の梅料理に学ぶ

 いくつかの料理書をみると…塩漬したウメを塩出しして、さらに蒸す、茹でる、煮るなど調理して用いるものも多い。たとえば、塩漬のウメを塩出しして中の種をとり、栗を入れ、口を下にして蒸して、これを吸い物の実などにする「梅衣(うめころも)」と名づけられたもの、あるいは…(5巻「梅漬・梅干し 食文化・伝統技術に学ぶ」)

 

健康価値や食べものとしての歴史をお客さんにアピール

▼ウメの機能性の最新情報(11巻「ウメ 機能性と加工・利用」)

 古来、ウメの効能として、静菌、解毒、整腸…。近年、これに加え、生活習慣病やガンの予防に役立つ…。

【有機酸】クエン酸、リンゴ酸にも抗菌力があり、梅加工食品の保存性を高めている。しかし、表六に示すように、菌の種類により効果が異なること、酢酸や乳酸に比べ、クエン酸、リンゴ酸の抗菌力は弱いこと、カビや酵母類に対してはあまり効果がない…。

【ベンズアルデヒド】ウメの胚部に存在し、梅漬や梅酒の芳香をなすベンズアルデヒドやその誘導体には抗ガン作用がある…。

【ムメフラール】菊池らは梅肉エキス中に血小板凝集能を抑制する物質が存在することを見出し、この物質がクエン酸および製造工程(加熱)中に生じる新規物質…。

▼梅酢の疲労回復効果

 疲労や病気の原因となる乳酸の発生を抑え、クエン酸回路をスムースに流れるようにするのがウメに含まれる各種酸類…(5巻「梅漬・梅干し 食品としての価値と製品開発」)

▼戦国時代の武将がウメを植えた

 戦国時代になると、梅干しは戦場で消毒や貧血の気付け薬に、食中毒や流行病の予防にと、兵士にとってはなくてはならない…(11巻「ウメ 加工の歴史・動向と農村加工」)

▼「梅雨の頃のウメの実は食べてはいけない」

 瀧嶋は、ウメに含まれる青酸含量から青梅の致死量を計算したところ、大人で約300個のウメを一度に食べなければならないと述べている。しかも果肉にはほとんど含まれないため…ウメ果実の青酸による中毒は、通常の摂取ではさほど問題とはならないようである。(11巻「ウメ 加工特性と加工用途」)

 

先駆的な事例に学ぶウメ加工(5巻、11巻)

▼3日間の天日干しでつくる無添加梅干し―新潟県田上町

▼会員の家の土蔵を活用して梅漬加工―秋田県飯田川町

▼乾燥梅肉を使った茶ふりかけ―岐阜県池田町

▼果汁 1年ものと2年ものの梅エキスをブレンド―茨城県日立市

▼低塩化も模索する代表産地の梅干し加工―和歌山県田辺市

▼規格外の利用から加工に合わせた栽培管理へ―佐賀県小城町

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