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並河 治(元 神奈川県フラワーセンター大船植物園長)著 正月、節供、彼岸や盆など、冠婚葬祭や行事をとおして、古来より花にひかれ楽しんできた、日本人と花とのかかわりの原点。
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鈴木正彦〈青森県グリーンバイオセンター所長〉著 花の誕生から、昆虫と花の不思議な関係、芽ばえの秘密、病原菌や虫との戦いなど、植物が生き花を咲かせるたくみな仕組みをさぐる
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今西英雄(東京農業大学教授)著 美しい花を一年中楽しむために、新しい品種をつくったり、温度や光で開花時期を調節したりと、さまざまな工夫が今日も続けられている。
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長岡 求(フラワーオークションジャパン)著 花屋さんには一年中さまざまな花があふれている。日本だけでなく世界各地から新鮮な花が消費者に届けられる、流通の仕組みを紹介。
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今西弘子(法政大学兼任講師、東京テクノ・ホルティ園芸専門学校)著 快適な環境や景観、コミュニティーや福祉など、人が花に求めるものも変わってきている。未来に伝える花と人との豊かな関係とは。
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田中 宏(元 玉川大学農学部教授)著 ネアンデルタール人は死者に花を手向けたという。人はいつから花を摘み、花を愛でてきたのか、世界の文化に見る花と人とのかかわり。
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大場秀章(東京大学教授 東京大学総合研究博物館)著 植物分類法と学名を考えたリンネ、日本の植物を西洋に伝えたシーボルト、日本の植物の全貌解明に努めた牧野富太郎、ヒマラヤの植物を調査したフッカー。花や植物を追い求めて世界を旅したプラントハンターたちの物語。
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安達瞳子(花芸「安達流」主宰)著 花は自然のままが一番美しい。その美しさを「切る」ことで否定しなければ花を生けることはできない。なぜ花を生けるのか、生け花の心とは。
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鈴木 誠(東京農業大学教授)著 小さな庭、大きな庭、何もない庭、花いっぱいの庭……いろいろあるけど庭とはなんだろう。庭の歴史、成り立ちからその素顔にせまる。
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輿水 肇(明治大学農学部教授)著 都市化が植物に何をもたらしたのか。植物は都市環境に何をもたらしてくれるのか。未来に向けた人と植物との新しい共存の姿をさぐる。
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“花と人間編”の発刊にあたって樋口春三 |
遠いむかしから、人々の目にうつった「花」は美しいもの、愛らしいもの、華やかなものであったようです。それは、「花も恥らう……」「花も実もある……」「華ばなしい……」など、わたしたちの生活の中で「花」を織りこんだ言葉が多く使われて言う事からも想像できます。 人間はいつごろから花への関心や興味を持つようになったのでしょうか。まだわからないことが多いのですが、花を愛でるということは、動物の目から見るとたいへん特異な、人間独特の行為にうつるのではないでしょうか。いまから100年ほど前、岡倉天心は花について、“原始時代の男が自分の恋人にはじめて花を贈ったとき、「けもの」から「にんげん」になった。そして、人間が生きていくうえで役に立たないと思ったものが不思議に役立つことを発見したとき彼は芸術の世界に入った”と述べています。つまり、人間が他の動物と別れて、人間らしい豊かな感性をもつようになったきっかけは花であった、というわけです。今日、この真偽を検証することは困難ですが、20世紀は「植物そして花が人間を変える」という多くの事実、たとえば喜び、悲しみなど人間の感情を伝えるメッセージ機能、あるいは心や身体の癒し効果などが発見された世紀でもありました。 この「自然の中の人間シリーズ 花と人間編」は、花と人間のかかわりについて新しい研究成果を織りまぜながら、文化、歴史、環境、科学、ビジネスなど、多面的な視点から解説したものです。この本を通して、植物そして花への関心が高まり、より豊かな「植物と人間」「花と人間」との関係をつくるのに役立てば、著者一同このうえない喜びです。 (「花と人間編」編著 東京農業大学名誉教授 JFTD学園日本フラワーカレッジ校長) |
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