スイカのカラスよけはこれでバッチリ
テグスで 地際をグルリで侵入防止
静岡県牧之原市・大石光行さん
毎年1aほどつくる小玉スイカをカラスに食べられ困っていました。観察すると、カラスは空中からではなく、一度畑の外に降りてからピョンピョンと歩いて畑に入ってくることに気付きました。
そこで、畑の周りに弾性ポールを挿し、テグスを縛り付けてぐるりと囲ってみました。高さは地上15〜20cmほど、少し高さを変えて2〜3段。さらに、畑の上にはキラキラ光る防鳥テープを高さ2mほどのところで縦横に張りました。すると、すっかりカラスの被害がなくなりました。テグスで囲うだけなので、畑の出入りもしやすい。毎年70個くらい収穫して、夏の直売所でひと稼ぎしています。(談)
高さ15〜20cmにテグスを張った。これでカラスの地上からの侵入を防ぐ(黒澤義教撮影)
肥料袋で 手軽で効果てきめんでした
秋田県大仙市・佐藤賢逸
夫婦2人でイネ、ダイズをつくっています。毎年、自家用のスイカのためだけに防鳥ネットを張っていましたが、すごく手間がかかりました。2017年7月号の記事(左)を読んで、肥料袋ならたくさんあるし、スイカの実にかぶせるだけならいいかもと試し てみました。3株ほど育てていて、面倒なので全部の実に袋をかぶせはしませんでした。すると、袋をかぶせないスイカは全部カラスにつつかれましたが、袋でガードしたスイカは被害ゼロ。中の実も見事な出来でビックリしました。
近所で被害に苦しんでいる他の方に、やり方を紹介したり、肥料袋を分けてあげたりして喜ばれています。なお、種モミの浸種に使うネットで代用できるという人もいました。
スイカの味もよく、大きさも揃います
茨城県大子町・堀江義彦
会社勤めの傍ら、スイカを3aつくって、直売所で販売しています。カラスにはさんざん泣かされていて、以前は半分以上やられることもありました。それが、『現代農業』で知った肥料袋のおかげで今では被害があっても1〜2個。肥料袋の保温効果のおかげか、スイカの生育もよく、甘みが強いとお客さんからも好評です。スイカの大きさもきれいに揃うし、もっと早く知りたかったと思えるほどいいことずくめです。
肥料袋でスイカをガード 北海道岩見沢市の山本師子さんが、2017年7月号で紹介してくれたアイデア。
やり方は簡単。スイカの実が手のひらほどの大きさに育ったところで、肥料袋(20kg容量)の中に入れ、袋が飛ばないように端を石で押さえるだけ。カラスだけでなくキツネなどの被害も防げるとか。生育に影響もなく、逆に袋の中の温度が高くなるからか、ふつうに育てるよりも甘い実がとれるという。(編)
この記事の掲載号『現代農業 2020年8月号』特集:極める! 楽しみ果樹パラダイス
一発肥料頼りはもう限界!? 暑い夏には断然「追肥型」/昨年末のイチゴの不作は苗のせい!?/ブドウの着色をよくする私の一手/夏のキノコでひと稼ぎ/プラスαのエサで暑熱ストレス対策/とっておき! 農家の冷凍のワザ/Q&A種苗法改定 「品種の海外流出」と「農家の自家増殖」は別問題だ ほか。 [本を詳しく見る]