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巻頭特集

田んぼの枕地に掘った縦穴(依田賢吾撮影)

1時間に100mm以上の集中豪雨が頻発する時代。
従来の排水対策では、間に合わない。
そこで注目なのが、縦穴。
もともと果樹の樹勢回復に使われてきたが、
田畑の排水改善にも劇的な効果を発揮するらしい。
永年性のアスパラから露地野菜、
田んぼのイネや転作作物の生育改善……。
そして、自作の井戸であこがれの水自給まで。
全国各地で、農家が穴を掘りだした!

\長野で流行中/
手持ち式エンジンオーガで縦穴掘り

長野市・相沢耕市さん

今、長野県では縦穴が熱い! JA全農長野がアスパラ圃場で縦穴排水の効果を実証。花卉圃場でも有効だとして、各地で講習会を実施しているのだ。いったい、どういう作業なのだろう。昨年11月末、前ページの相沢さんの畑を訪問し、本来5月の追肥のときにする縦穴掘りを特別に実演してもらった。(編)

JAグリーン長野の花卉部会で購入したエンジンオーガ「AG400」(カーツ)。ドリル径20〜150mmに対応。部会員は1週間1000円でレンタルできる

 

相沢さんの畑。昨年9月に小ギクを定植。ウネを立てない生産者がほとんどだが、相沢さんは排水のために面倒でも立てている。収穫台車が通れるよう、ウネ間はかなり広め
(写真はすべて依田賢吾撮影)

 

河川敷の砂が強い土。一見排水性はよさそうだが、雨の後はなかなか水が抜けない

 

ウネ両脇に穴を掘る

 

穴掘り開始。垂直を保ちつつ、体重と力をかける。穴を開けるのはウネの両脇部分。本来は5月の追肥時にこの部分の土を株寄せし、低くなったところに穴を掘る

 

砂質ということもあり、ドリルはスルスル入っていく。それにつれ、ドリルの周囲には掘り出された土が盛り上がり、まるで噴火口のよう

 

ズボッと抜く。10kgくらいの重さがあるので、慣れるまでは少し大変。オーガを少し回しながら引き上げるのがコツ。ものの10秒で深さ60cmの穴が掘れた

 

穴にはモミガラを詰める。手箕から流し込み、支柱で中までみっちりと押し込んで完成。上に土は載せない

 

この記事には続きがあります。本誌40〜43ページをぜひご覧ください!

 


取材時の動画が、ルーラル電子図書館でご覧になれます。「編集部取材ビデオ」から。
https://lib.ruralnet.or.jp/video/

 

「田舎の本屋さん」のおすすめ本

現代農業 2021年3月号
この記事の掲載号
現代農業 2021年3月号

特集:縦穴掘りが流行中
新連載 サトちゃんのへの字稲作挑戦記/粘りイモをつくりこなす/ばあちゃんたちのブドウ新短梢栽培/電動農機に注目/農家が教える免疫力アップ術 春の野山編/知らなきゃ損する 新型コロナの税制措置と改正相続法のポイント ほか。 [本を詳しく見る]

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