保健室 96号
特集:教職員の健康を考える |
||
定年を待たずに退職する小・中学校の教師が増えているという。また、病い(とくにメンタルな)に倒れる教師も増えているという。そんな現代の教育現場の労働条件の悪化をそれだけでみるのではなく、イタリア人の権利意識と対比してみることで、現代日本のいびつな労働環境の全体構造が見えてくる。とくに若年者の労働条件の悪化はすさまじく、教え子をそのような労働環境から守るためにも、教師自らの労働環境を改善しなければならない。 教師のメンタルヘルスの悪化は、子どもたちの荒れ・不登校などと表裏一体だ。その原因と対処法を探ることは、子どもの現実を把握し状況を改善していく道につながる(千葉記事)。しかし、現実のなかでは、子どもの荒れた状況、日々強まる管理に、教師は直面していかなければならない。病いに倒れるか倒れないかのギリギリの状況のなかで見えてきた、現在の教育現場にとって大切なこととは何かを語る。 ただし、辛い辛いばかりでもやりきれない。真面目一辺倒ではなく、ユーモアに溢れた授業・クラスづくりをすることで、教師も子どもも、おまけに親までも元気が出てくる。 |