農業技術成果の導入と地域共同発展の促進――鎮江で開催された技術成果"合鴨水稲同時作"技術導入普及モデル現場視察会 7月25日から26日にかけて、江蘇省人事庁、省農林庁は鎮江市において共同で"合鴨水稲同時作"技術普及モデル現場視察会を召集しました。省人事庁庁長王時中氏、省農林庁庁長張留芳氏、国家外専家局教授呉毅明氏、鎮江市委副書記呉樹南氏、鎮江市政府副市長張学東氏、蘇北5市16県および昆、興化、海安、姜堰、高郵、宝応などの県(市)技術導入部門、農業部門の責任者、安徽省外専局、農科院と雲南農業大学の方々など、全部で100名の方々が今回の会議に参加しました。 会議の主催者は省外国専家局の姚莉局長でした。王庁長、張副庁長、張学東副市長がスピーチを行い、今回の会議の目的と意義を詳しく述べられました。鎮江市の"合鴨水稲同時作"技術専門家は彼等の試験成功の経験を紹介しました。大会は参加者の代表を組織して鎮江市丹陽延陵鎮の"合鴨水稲同時作"試験現場を視察し、"合鴨水稲同時作"技術普及モデルの成果について詳しく討論しました。会議に参加した代表はこの技術に大きな関心を持ち、多くの代表が担当地区に戻ってから試験を行い、できるだけ早くこの技術を普及して農民に学習さるように努力すると語りました。 "合鴨水稲同時作"技術は鎮江市が他に先駆けて日本から導入した耕種養殖複合、環境保全型の総合的農業技術です。この技術は除草、病害虫防除、省力、節水、効率、環境保全、持続的発展などの優れた点をこの技術は持っており、日本の農林水産省によって資金援助の指定を受けている環境保全型農業技術の一つです。鴨の持っている除草、除虫、中耕撹拌、成長促進、糞(肥料)という五代効能を利用して、化学肥料や農薬、除草剤を使用しない状況で通常栽培に近い収量を上げ、緑色無公害米を生産するものです。また環境を保全するとともに、安全な鴨製品生産を可能にして農民の収入を高めることもできます。 今回の会議開催の目的は、主として鎮江市の農業技術導入の成果を蘇北の水稲栽培、鴨養殖の盛んな県に広めるとともに、これによって農業技術導入の活動を促進し、もう一歩"科技興農"を進めることにあります。そして、これを今年4月蘇北で開かれた省委・省政府による地域共同発展戦略会議の精神と省委蘇発12号"蘇北地区の発展をさらに加速させるための意見"の精神に結びつけ、蘇北農業と農村の発展を加速させるために力を尽くし、全省農村と農業の発展、WTO加盟への挑戦のために貢献することにあります。 (「江蘇省引導国外智力工作」簡報 第五期 江蘇省外国専家局編 2001年8月9日"会議報道"より) "合鴨水稲同時作技術"プロジェクト紹介"合鴨水稲同時作技術"は1991年に日本の鹿児島県の農家が試験に成功し、その後全国に普及した耕種養殖複合、環境保全型の総合的農業技術です。それは除草、病害虫防除、省力、節水、効率、環境保全、持続的発展などの優れた点を持っています。1999年、日本の農林水産省は"合鴨水稲同時作"を資金補助の対象となる環境保全持続的農業技術の一つに決定しました。 合鴨水稲同時作モデルは、水田の生産機能、養殖機能、環境保全機能を最大限発揮させます。また水稲栽培を全面的に変革するだけでなく、水禽養殖も全面的に変革します。水稲栽培の面から言うと、主として化学肥料や農薬、除草剤などに依存した現代水稲栽培を水田の総合的機能を発揮させるものに転換し、水稲栽培の持続的発展を実現します。つまり、持続的農業の理論を実行可能な生産力に確実に転換できるのです。水禽養殖の面から言うと、まだ知られておらず利用もされていない水禽の多くの潜在能力を発揮させ、現在の大規模集約的養殖をより水禽の習性に適した自然エコロジー的養殖に転換できるのです。飼育した鴨も消費者の要求により合ったものになります。合鴨水稲同時作モデルは、質の高い米と鴨という完全無公害緑色食品を同時に生産・提供でき、水稲と水禽を持続的に発展させる新しい道を切り開いたのです。 我が省が最初に"合鴨水稲同時作"に出会ったのは、1999年のことです。鎮江市技術導入弁公室、鎮江市科学技術委員会のメンバーは、この年に日本の鹿児島大学教授萬田正治先生がこの分野の専門家であることを知り、同年5月に省と国の外専局に萬田正治先生を中国に招き技術交流を行いたいという要請を行いました。国家外専局の直接的支援によって、中国駐福岡総領事館を通じて鹿児島大学教授・日本合鴨水稲会会長萬田正治先生と合鴨水稲同時作技術の創始者の一人である古野隆雄先生に連絡をとり招待することができました。萬田正治先生と古野隆雄先生は外国の専門家として鎮江市科学技術委員会と協力して研究と技術交流を行いました。国家外専局は技術導入経費として資金を提供しました。鎮江市科学技術委員会、丹陽延陵鎮農業科学普及所、鎮江水禽研究所などが共に努力した結果、2000年に丹陽市延陵鎮の試験に成功し、私たちはこの技術を習得することができたのです。現在このプロジェクトは普及すべきモデルとしての可能性を見せつつあります。 国家外専局はこのプロジェクトに三年にわたる経費の補助を行うことになりました。2001年、このプロジェクトを実際に進めているグループが再申告を行い、これを受けて我が局は合鴨水稲同時作技術プロジェクトを農業技術成果導入の普及プロジェクトとして国家外専局に再申請し批准されました。 (「江蘇省引導国外智力工作」簡報 第五期 江蘇省外国専家局編 2001年8月9日"プロジェクト紹介"より) 戻る |