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「21世紀の日本と農業・農村を考えるための行動」 機関誌

機関誌第35号 頒布中です
(2006年11月発行) 
A5判・96頁 頒布価格 600円(税込み) 送料100円
 

第35号:特集のねらい

◆消費者・実需者のニーズに応えた米つくり

「コシヒカリより安くて、しかも歯応えのある美味しさが、若い層に受け始めた」(石川県野々市町、ハナエチゼン)

「これまで手土産に持っていくものがなかったが、今では『吾左衛門寿し』がある」(鳥取県大山町、ヤマヒカリ)

 いずれも硬めのお米。これまでは、“パサパサしている”と敬遠されがちだったが、地元で評判を呼び、静かに売れ筋になりはじめています。地域の条件を活かし、品種のもつ個性を伸ばす米つくり、消費者・実需者のニーズに応えた米つくりに取り組んできた結果。売れ行きは上々で、来年は作付けをもっと増やしたい意向です。

 現在、美味しいお米ということで、コシヒカリを筆頭に知名度の高い特定品種へ作付けが集中しています(17年産、90.4%)。そんななか、お米の消費量は相変わらず減っており、価格は低迷気味。「消費者のライフスタイルの変化や食生活の多様化等を背景に、米の消費量に占める外食・中食等の割合が上昇し、家計消費の割合は低下している」(「平成18年度食料・農業・農村白書」)なかでのことです。 

 こうしたなか大健闘しているのが、例えば冒頭の2つの事例ですが、長年、お米の産直や直売に取り組んでいる4人に、実践のなかから提案していただきました。「“若者層に”とターゲットを絞って、『買ってもらえるお米』になるよう努力。硬めのお米は、お寿司や、どんぶり物、外食向けにピッタリ」(林氏、12頁)、「工夫してつくったブレンド米を消費地に持ち込んで、母ちゃんたちに“味くらべ”をして納得してもらいながら、定着させてきた」(平田氏、17頁)、「お米の産直の基本は『信用を築く』という一語に尽きる」(上田氏、22頁)、「人間同士の信頼関係があって、農産物が買っていただける」(島氏、28頁)。

 この号では、消費者や実需者のニーズを重視し、地域や品種の個性を活かした「米つくりと販売」の提言と先行事例を紹介しました。お米の売れ行きのよい地域では、米の生産目標数量が増えています。競争ではなく、需要の掘り起こしで安定生産・販売を実現するために、この特集をお届けします。

〈主な内容〉




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