● 村づくりも雅楽も自然な繋がりから

 ―柳芳伸さん

 歴史を大切にしてきた益子町には室町、鎌倉時代まで遡るとされる貴重な文化財が点在しており、山本でも小さな地域にはめずらしく浄土真宗の妙伝寺と真言宗の光明寺の二つの寺があります。寺の行事の折りに奏でられる雅楽は明治時代から途切れることなく継承されていますが、本来の継承の形は「一子相伝」と言い、親が子に伝えていくもの。「今はそんなことも言ってられませんから、ひろく後継者をつのります」と雅楽の継承者の一人柳芳伸さんは言います。「雅楽が、竜笛(縦笛)、筆力(横笛)、鼓というようにそれぞれの役割が決まっているように、村づくりも無意識のうちに役割が決まり、自然と実行している」と言う柳さんも「元気村」の一員です。