● 田植え囃子が交流の仲介役になればいい

 ―中山田植え囃子保存会

 10月初旬に行われるお宮の祭礼で、田植え囃子を披露するのがこの地域の古くからの慣わし。保存会もこの伝統を受け継いでいます。練習は毎年9月に入ると始まります。25名の保存会のメンバーは、年齢も職業もさまざま。転勤で集落外に住んでいる人もいて、一同が顔を揃えることはめったにないそうです。
 都合のつく人が奥ヶ野の集会所へ出向き、音合わせをしたり、初めて参加する人に太鼓の打ち方や歌を教えています。こんな調子で「今年は本当にできるんじゃろうか」と、心配になることもあるそうですが、毎年、前夜祭までには恰好がついています。規約なしの支えあいが、「長持ちの秘訣」だそうです。