● 3000年前の墳墓 ストーンサークルが発見される


 ニセコには開拓史以外にも、遠い昔に思いを馳せさせる遺跡があります。
 昭和初期、曽我農場の名残りを伝える狩太町曽我北栄の一画で、開墾作業中の農夫が土の下に一群の列石があることに気づきました。この列石は昭和26年、東京大学教授駒井和愛さんによって発掘され、約3000年前の墳墓であろうと推測される遺跡であることがわかりました。
 発掘調査時の写真を見るとじゃがいもの蔓のような作物の葉がストーンサークルのすぐ脇まで迫っています。現在は周囲の畑とは一線を画されています。周囲の畑は今ではその当時より1m近くも低くなっており、残された列石は結果的に周囲の畑より小高く浮いた状態で保存されています。