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日本初等理科教育研究会 編集
初等理科教育
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2006年1月号 No499
特集 子どもが「わかった」と実感できる授業
1月号表紙
  • 座談会 「わかった」と実感できる授業 高岡正種,藤間信夫,瀧野英一,青木 智,高岡洋介,阿部勝人,勝治雄紀,末永昇一
  • 論説 「わかる」ということ―最近の実践研究を振り返って 貫井正納
  • 論説 子どもと創る「わかった」と実感できる授業 稲毛英三
  • 主題研究 子どもが「なるほど,わかった」と実感できる授業をめざして―並列つなぎのよさに着目できる教材の工夫― 金田健一
  • 主題研究 磁石の存在に,感謝をもてるまとめ―目に見えない磁石の力に不思議さを感じ,実験を通して,新たなイメージを創ることができる授業― 新家久永
  • 主題研究 追究の「道具」として知識や概念を獲得する―4年「とじこめた空気と水」―原口淳一・岩永聡


 「これ,わかった人?」
 「はぁーい」
 教師と子どもたちとのやりとりで,よく耳にする会話である。
 このとき,われわれ教師は,子どもたちの「はぁーい」の言葉に妙に安心感を持ってしまい,子どもたちが「何をわかったのか」「どのくらいわかったのか」「どのようにわかったのか」などには疑問を抱かずに,そのまま流してしまうものである。
 はたして「わかる」ということばには,どんな意味があるのだろうか。
「わかる」⇒・事の筋道がはっきりする。・了解される。・合点がいく。・理解できる。
・明らかになる。・判明する。 「広辞苑(第4版)」
 理科学習で「わかる」といった場合は,主に上記のような意味で使われることが多く,さらに2つの「わかる」に分けられるのではないかと考えられる。
 @疑問が解決する。⇒事の筋道がはっきりする。明らかになる。判明する。
 A友だちの説明が理解できる。⇒了解される。合点がいく。理解できる。
 @は,導入の事象提示などで見た不思議な現象の原因が解明され,自分が持った疑問が解決できた場合。欲を言えば,同じような事象提示ができるようになった場合。また,Aは友だちのする説明に納得がいき,自分なりのことばで同じことを説明できるようになった場合と考えます。
 いずれにしても「自分のものにする」ということが,大切になってくるのではないでしょうか。
 さらに「自分のものにする」ためには,「まとめる」ことが重要になってくると考えられます。当然のことながら,単元の終末に教師が一方的にまとめるのではなく,子どもたちが解決してきたことを,子どもたちが自分のことばで表現していくことにほかなりません。
本号では「わかる」ということに焦点を当て,
@子どもたちは,どんなときに「わかった」と実感するのか。
A子どもたちの「わかった」に至るまでの過程はどのようなものなのか。
Bこんな進め方をしたら,より多くの子どもたちが「わかった」と実感していたようだ。
などについての各先生方のお考えや,実践を報告していただきました。(担当/中村大地)
  

Back Number

12月号 子どもの見方や考え方をとらえる
11月号 見えない世界を楽しむ―理科好きな子どもを育てるために
10月号 他教科との関連を踏まえた新世紀型理科教育
9月号 こだわりを育てる理科授業
8月号 確かな学力に高める「説明活動」
7月号 子どもの出番! 教師の出番!
6月号 先行学習の有効性
5月号 教師を理科好きにする“新しい校内研修”
5月増刊号 「真の学力」を育てる 理科の学習指導案集
4月号 ふるさとの自然に自信と誇りを育てる授業
3月号 個の学びを生かした 練り上げのある授業
2月号 豊かな「挫折」がある授業
1月号 自然を豊かに感じ、確かな科学を築く
12月号 発展的な学習のアイデア
11月号 「問題解決」の原点
10月号 対話で変わる子どもの見方や考え方
09月号 わかる理科授業をめざして
08月号 21世紀型の教材研究
07月号 子どものつくる「問題」、教師の考える「問題」
06月号 みがけ! 感性
05月号 専門家の協力を得た授業
04月増刊号 小学校理科授業のレベルアップ読本
04月号 確かな学力を育てる理科授業
03月号 長期記憶に残る理科授業の工夫
02月号 「問題解決と学力を問う」
01月号 理科嫌いをなくす授業をめざして
12月号 予習と理科学習
11月号 「わくわく導入」のあり方
10月号 科学的思考を育てる「基礎・基本」
09月号 ポートフォリオを生かす
08月号 教師の指導力を問う
07月号 ものづくりで科学する力を
06月号 どうする? 発展的・補充的な学習
05月号 飼育・栽培の楽しみ
05月号 増刊 楽しい理科の導入の工夫
04月号 ワンランク上の学力をつけたい
03月号 学習指導要領をみつめなおす
02月号 学力低下への緊急提言
01月号 理科から総合へ
12月号 海外の理科教育に学ぶ
11月号 絶対評価 私の実践
10月号 地域とつながる理科教育
09月号 わかる喜びをめざす理科の授業
08月号 教材化を図る教師の眼
07月号 自然体験活動のすすめ方
06月号 理科の授業と仲間づくり
05月号 センス・オブ・ワンダーの心を育てる
05月号 増刊 理科に役立つ栽培作物
04月号 「豊かな心」にどこまで迫れるか
03月号 感動を表現する子どもを育てる
02月号 現代日本の理科離れの危機
01月号 子どもの仮説が生きる授業
12月号 IT革命と理科授業
11月号 子どもが協同しあう授業の創造
10月号 ものづくりをどう位置づけるか
09月号 理科で育つ学力
08月号 「わかる」授業から「わかりあう」授業へ
07月号 事実を大事にした授業
06月号 生命観を養う理科授業
05月号 地域の自然 目のつけどころ
05月号 増刊 もっと活かそう学校環境
04月号 特集:私の考える「よい授業」
03月号 特集:心に残る授業
02月号 特集:理科で育つ資質や能力
01月号 特集:心の世紀と理科の教育


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