- 特集キーワード 鷲見辰美
- 特別取材 ガリレオの天体観測から400年を記念する
“世界天文年2009” 鷲見辰美
- ロマンを支える論理 西林克彦
- 「生命」「地球」をどう教えるか 狩野克彦
- 「地球」(特に天体)の授業を進めるうえでのプラネタリウムの利用
─社会教育施設の活用の仕方─ 北條諭
- 主題研究を読んで 佐々木昭弘
- 実感を伴い,子どもの理解を深めさせる理科学習
─第6学年「土地のつくりと変化」を通して─ 椎窓敏広
- 主題研究を読んで 白岩等
- 観察結果と提示資料を効果的に関連づけて課題追究することで,
天気についての見方や考え方を深める学習の展開
─5年「雲と天気の変化」の実践を通して─ 工藤秀敏
- 目的意識を明確にもち,自分の考えを表現することの楽しさを味わう理科学習
─4年「もののかさと温度」の実践を通して─ 小畑康彦
- 自分を取りまく環境に主体的に関わることができる感性豊かな児童の育成
─気づき(感じ),考え,行動することを通して─ 小山久仁子
新学習指導要領は,学習内容が大きく2本に柱立てされています。「エネルギー・粒子」と「生命・地球」の2本です。また,新学習指導要領では,多くの新単元も導入されます。単元が増えるのは何十年ぶりのことなので,新内容についての関心が高まっています。
しかし,新単元導入以上に重要なのが,この2本の柱の意義を考えることではないでしょうか。その意義を考えることで,新内容だけではなく,これまでの内容についても,どのように授業をしていくべきか再考する必要性が生まれてくると思います。
7月号では,「エネルギー・粒子」の柱について特集を組みました。本号では,「生命・地球」について考えていきたいと思います。
「生命・地球」の単元は,スケールの大きさや生命尊重の観点から,子どもたちが実験を繰り返すことができない内容も多くあります。天体,地層,植物,動物との関わりを通して,子どもたちのどんな成長を期待していけばよいのでしょうか。また,その育成のために必要な指導は何でしょうか。
これまでもこうした教材を通して,生命尊重や自然の美しさ・巧みさに感動する心を育ててきました。さらに,そこに重点を置く方向で,指導を考えていけばよいのでしょうか。
例えば,3年生で太陽が東から南を通り西に沈むことを学びます。そして,4年生で月と星の動きを学びます。そして,6年生では月面の様子と満ち欠けのしくみを考えます。その指導を通して,空間認識を育て,天体に対するロマンを育てていくための指導では,何が大切になってくるのでしょうか。
以上のように,「生命」「地球」を柱にした授業のあり方について,考えたいと思います。(担当/鷲見辰美)
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