- 6学年「電気の利用」の教材活用 教材提供:(株)ナリカ
- 特集キーワード 鷲見辰美
- インタビュー 平林久氏に聞く/電波を通して宇宙の歴史が見えるのです
- 「地球」の学習に「生命」をみる 香西武
- 「生命・地球」を実感できる授業を
─体験を重視し,実感を伴った理解を─ 一寸木肇
- 化石を採取して当時の環境を推論する授業 佐伯英人
- 身近な環境を主体的に調べ,自然に対する思いや考えを深める子どもの育成
─6学年「生物のくらしと自然環境,小豆坂環境調査エコリサーチ」の実践より─ 池田芳浩
- 焦点化・観察,そして活用 鷲見辰美
新学習指導要領では,A区分「物質」・「エネルギー」,B区分「生命」・「地球」の2区分制がとられている。この2区分は,学習内容の違いだけではなく,学び方の違いも考えて構成されている。A区分,B区分,それぞれの自然の魅力にせまる手だてを考えることで,より深い理解をめざすことができるのではないだろうか。
5月号では,まず「B区分」の魅力について追究してみたいと思う。
「生命」・「地球」単元は,思い通りに操作することができない,継続した観察が必要といった理由で,敬遠されがちである。子どもたちも,実験は好きだけれど,観察はちょっと……と思っている子も多い。
しかし,B区分で扱う教材は,本来,自然の魅力で満ちあふれている。観察する視点を明確にし,学び方を研究することで,その魅力にせまることができるのではないだろうか。
[生命]の学びにおける視点例
命の尊厳・神秘 成長 環境
新学習内容
身近な自然の観察 人の体のつくりと運動 水中の小さな生物 主な臓器の存在 水の通り道 食べ物による生物の関係
例 昆虫の体や人体の全体を見るだけではなく,巧みな体のつくりに視点をあてて観察することで,命の神秘にせまることができるようにする。
[地球]の学びにおける視点例
壮大な時間や空間 環境
新学習内容
川の上流・下流と川原の石 雲と天気の変化 月と太陽
例 地球単元では月の学習が充実され,4年と6年で学習することになった。太陽の動きと月の動きに焦点をあて,モデル化したり,ものづくりをしたりして壮大な宇宙空間をイメージする。
「生命」・「地球」はお互いの関連も深く,特に環境との関わりを考えるときには,総合的に考える必要性も高まる。そうなると,さらに学習の視点を明確にしていくことは重要になってくるだろう。
読者の方々にとって,自然の魅力にせまる指導の参考になるものがあれば幸いである。(担当/鷲見辰美)
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