- 5学年「動物の誕生」の教材活用 教材提供:株式会社 内田洋行
- 特集キーワード 白岩 等
- インタビュー 猿倉信彦氏に聞く/正しい自然科学観を持つことが大切
- 子どものわかり方と推論 大西秀彦
- 理科の授業における推論 白岩 等
- 推論で高める表現力
─6学年「ものの燃え方」単元の実践を通して─ 豊田 剛
- 推論の根拠を明確にする活動の場の設定
─6学年「ものの燃え方」を例に─ 仲川謙一
- 子どもの学びを活かした学習づくりを目指して
─6学年「ものの燃え方と空気」の実践を通して─ 安達克紀
児童が自然の事物・現象に親しむなかで興味・関心を持ち,そこから問題を見いだし,予想や仮説をもとに観察・実験を行い,結果を整理し,相互に話し合うなかから結論として科学的な見方や考え方を持つようになる過程が,問題解決の過程として考えられる。このような過程のなかで,問題解決の能力が育成される。小学校では学年を通して育成する問題解決の能力が示されている。
3学年……比較しながら〜
4学年……関係づけながら〜
5学年……それらに関わる条件に目を向けながら〜
6学年……推論しながら〜
今回の改訂において,3〜5学年においては変更はないが,6学年では,中心となる能力目標が「自然の事物・現象についての要因や規則性,関係を推論しながら調べること」と示された。
推論するとは,単に予想するだけではなく,既習事項や経験,および観察したことから,規則や事例にもとづいて,自ら論を創り出す能力,さらに実験・観察により得られた結果と関係づけて,自らの論を考察する能力ととらえることができる。
例えば「燃焼の仕組み」の単元では,物の燃焼と空気の変化とを関係づけて,物の質的変化をどのように推論していくか,「大地のつくりと働き」の単元では,地層に含まれる構成物と関連づけて,地層が流れる水の働きや火山の噴火によってできたことについて,推論を通してとらえることなどがあげられる。
そこで本号では,子どもたちにこれらの推論する能力を培うための授業構成,あるいは具体的な指導のあり方などについて,明らかにしていきたい。
(担当/白岩 等)
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