- 5月の自然のたより 写真提供:増田和明
- 特集キーワード 高岡洋介
- 座談会 観察・実験の技能向上策について考える
─歴代理事長が語る─ 末永昇一,藤間信夫,高岡正種
- 理科の教師はエンジニアになれるか?
─教師の技能から考える児童の観察・実験技能向上の鍵─
渡邉重義
- 身近な自然の観察の視点とは 齋藤勝彦
- 器具を使う必要性と自分の操作を見直す
必然性のある観察・実験に 原口淳一
- 「稲」の栽培による観察・実験の技能向上
─B区分 5学年「生命のつながり 植物の成長」より─ 小林和明
- 広い意味での観察・実験の技能向上の捉え方
─4学年「ものの温度と体積」の実践を通して─ 阿部勝人
理科の学習(授業)において,観察・実験はなくてはならないものです。しかし,残念ながら理科を苦手とする教員は,以前よりも多くなっています。その理由として,次のように考えられます。
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難しい!
・思うような結果が出ない…。
・結果をどのようにまとめればいいのだろう…。
・注意すべきポイントがわからない…。
・実験器具の扱い方が難しい…。 |
面倒!
・忙しくて教材を準備する時間がない…。
・教材や教具を準備する仕方がわからない…。
・必要な用具が学校にそろっていない…。 |
この他にも,観察・実験はしているけれど……「実験の意図を理解できていない」「実験の結果が出ても,そこから考察ができない」ということもあります。つまり,やらせているつもりでしかないという状態です。
また,昨年実施された全国学力・学習状況調査では,左のような技能を問う問題が出題されました。
虫眼鏡の操作の技能に関する問題は,正答率が65.1%,方位磁針の操作の技能に関する問題は,正答率は27.6%でした。
道具自体は複数学年で使用していても,それは使用したという経験でしかなく,その正しい操作方法が子どもに身についているか,という点では,課題が残る結果となりました。
そこで本誌では,上記のような観察・実験の課題を克服し,技能の向上を目指そうと考えています。
(担当/高岡 洋介)
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