季刊「食育活動」

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季刊 600円

年間 2400円

 

「食育活動」は、食育の国民的運動をすすめるための「食育の実践交流誌」です。

食育の推進に参考となる実践事例を、家庭の食育、学校の食育、地域の食育、企業の食育など多様な角度から紹介し、取り組みの決め手となるポイントのノウハウを取り上げます。

そのほか、栄養士向けのマニュアルや、食育の理論・エッセイ、関係省庁の情報やイベントの告知、食育推進の資料コーナーなど専門的な情報が満載! 
日々の指導や実践に役立つ手引書です。

 
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創刊にあたって
「食育活動」へのよびかけ
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食育活動
No.16 2009

12

食育から「食農教育」へ
――農林漁業体験で育む地域の絆


◆田んぼも畑もない都会の学校で 子どもも教師も熱中する農業体験の実際
 福岡市立愛宕小学校教諭 稲益義宏……6

◆醤油屋自慢のきゅうりの一本漬け 農からはじまる食育は地域の「次世代」を育てる
 岩手県陸前高田市 (株)八木澤商店の実践 文・編集部……14

◆摘果実習が刻むふるさとの思い出 西吉野中学校「カッキータイム」の実践
 文・近藤直子……22

◆遊休地が「クラス畑」に変身! 地域の元気を引きだす農業体験
 長野県・「宮田学校給食を育てる会」の実践 文・編集部……28

『食農教育』執筆者は語る! 本誌の後継となる雑誌は、どんな内容? どう使える?

◆梅の一発漬け、サツマイモまるごと活用 どんどん使おう!『食農教育』
兵庫県・芦屋市立浜風小学校 奥瑞恵…32

◆これで脂ののった栄養士になれる……ハズ! 食育から食農教育へ
熊本県・玉東町立玉東中学校栄養教諭 松本珠美…36

《小特集》ひろがれ!食農保育 たがやし・そだて・たべる 保育施設の食育のいま

◆住宅地の子どもたちに農業体験の場を! 山梨県・西桂町教育ファーム「お百姓さんになる日」の実践
 文・中川哲雄……41

◆農産物直売所で保育所レシピを配布! お買い物・クッキング保育の実際
 京都府・宇治田原町立保育所あゆみのその 伴 亜紀……46

◆シイラの胃からイワシが続々! 魚料理体験を取り入れた食農保育の実際
 静岡県焼津市・風の子の家 澤口 道……52

◆子どもとの接し方からスタート! 学習成果を活かした保育実習が農高生を変える
 静岡県立磐田農業高等学校教諭 森田泰次……56

《シリーズ》栄養教諭〜地域とつながる食育をめざして(4)栄養教諭養成の現場から

栄養教諭養成と大学の地域貢献活動を結ぶ 「おだたん食育村」の取組み
小田原女子短期大学・食物栄養学科准教授 稲葉佳代子……62

「地域に根ざした食育コンクール」表彰事例のいま むらの生活文化の取戻しからはじまる住民総出の地域づくり
岩手県一関市大東町・「京津畑・食の文化祭」の実践から
地域に根ざした食育コンクール事務局……70

《連載》

 【実践から学ぶここが決め手!食育最前線の取組みから】日本料理店発!食材・味覚・調理教室の実際
 NPO法人日本料理アカデミー・地域食育委員会 園部晋吾……78

 【ランチタイムを彩る旬菜弁当教室(冬編)】ほかほか野菜で寒さに負けない!
 食育サークルSUN代表・管理栄養士 小出弥生……84

バックナンバー


創刊にあたって
 2005年6月、食育基本法が制定されました。それは、さまざまな分野で先行的に「食育」に携わってきた方々の、たゆまぬ努力の成果と言っても過言ではないでしょう。

 食育基本法では、次のように謳われています。「国民一人一人が『食』について改めて意識を高め、自然の恩恵や『食』に関わる人々の様々な活動への感謝の念や理解を深めつつ、『食』に関して信頼できる情報に基づく適切な判断を行なう能力を身に付けることによって、心身の健康を増進する健全な食生活を実践するために、今こそ、家庭、学校、保育所、地域等を中心に、国民運動として、食育の推進に取り組んでいくことが、われわれに課せられている課題」と。

 季刊「食育活動」は、食育基本法が提起しているこの「課題」を真摯に受けとめ、食育の活動を広く推進するための専門誌として創刊されました。「食」に関わるさまざまな分野の最前線で活躍しておられる「『食育活動』呼びかけ人」(下項参照)や、関係府省と連携して、時宜にかなった企画を立て、力を合わせて編集・普及し、食育を国民的運動として推進していきたく存じます。

 「食育活動」は、関係府省や関係諸団体の情報をお届けするとともに、家庭、学校、保育所、地域など各分野での創造的な取組みを紹介し、実践の決め手となるノウハウを取り上げます。そのほか、食育推進のためのマニュアルや、食育の理論・エッセイ、世界の食育の取組み、イベントの告知、食育推進の資料コーナーなど、食育の指導や日々の実践に役立つ手引書として編集してまいります。

 創刊号の特集は「食事バランスガイド」です。厚生労働省と農林水産省が共同で作成した「食事バランスガイド」は、文部科学省、厚生労働省、農林水産省の三省が決定した「食生活指針」を具体的な行動に結びつけるためのツールとして注目されています。食育の指導に携わっている方のみならず、食育に関心をお持ちの方々にも「食育活動」をぜひお手に取っていただき、自らの食育活動の参考としていただければ幸いです。

農文協文化部


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「食育活動」の呼びかけ
 21世紀における我が国の発展のためには、子どもたちが健全な心と身体を培い、未来や国際社会に向かって羽ばたくことができるようにすることが必要です。また、すべての国民が心身の健康を確保し、生涯にわたって生き生きと暮らすことができるようにすることが大切です。

 子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、何よりも「食」が重要であり、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践できる人を育てる「食育」を推進していくことが求められています。

 このような考え方に基づいた「食育基本法」が2005年7月に施行されました。
「食」を大切にする心の欠如、栄養バランスの偏った食事や不規則な食事の増加、肥満や生活習慣病の増加、過度の痩身志向などの問題に加え、新たな「食」の安全上の問題の発生や、「食」の海外への依存、伝統ある食文化の喪失といった「食」をめぐる様々な問題の解決に向け、国民運動として食育に取り組んでいく必要があります。

 ここに私たちは、21世紀における我が国の発展にむけて、家庭、学校、保育所、地域等において、行政関係者、教育関係者、農林漁業者、食品関連事業者、食生活の改善にかかわる方々など、食育への志をともにする人びとに対し、広く国民運動として地域に根ざした食育活動を推進することを呼びかけます。

 2006年2月20日

「食育活動」呼びかけ人一同


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呼びかけ人名簿

 大蔵浜恵 JA全国女性組織協議会会長

 小倉修悟 日本生活協同組合連合会会長

 香川芳子 女子栄養大学学長

 神田敏子 全国消費者団体連絡会事務局長

 坂本元子 和洋女子大学副学長

 佐々木善子 全国生活研究グループ連絡協議会会長

 中村丁次 (社)日本栄養士会会長

 中村美喜子 日本保育協会岩手県支部女性部長

 中村靖彦 東京農業大学客員教授

 服部幸應 服部栄養専門学校校長

 藤木眞也 全国農協青年組織協議会会長

 藤野良次 (社)日本PTA全国協議会副会長

 松谷満子 (財)日本食生活協会会長

 横川 竟 (社)日本フードサービス協会会長

 渡邊 昌 (独)国立健康・栄養研究所理事長

 渡辺文雄 (財)食生活情報サービスセンター理事長