「NCL児童書センター」
東京の大手町にいよいよオープン

「総合的な学習の時間」を創ろう!

店内写真  学校や地域の特色に応じて創意工夫する。体験や観察・実験、見学・調査、発表や討論、問題解決的な学習重視、地域の方々のさまざまな経験やアドバイスをあおぐ、校外資源を活かす、全職員が一体となって指導に当たる(新学習指導要領・総則より要旨)―。移行期とはいえ、先生にとっては教科書が無い未知の領域=「総合的な学習の時間」が始まりました。「学校や地域の特色」といっても、「良い特色」ばかりが有るとは限りません。自然が無い、商店が無い、教師に専門家がいない…。でも、無いからこそ取り組む意義が有る、無いからこそ校外の方々に「地域の先生」になってもらい、地域―学校―家庭の関係が深まっていく。そういった創意と工夫こそが「総合的な学習」の入口ではないでしょうか。全国にはそんな事例が続出しています。

学校図書館を「学習・情報センター」に!

 今年は、憲政史上はじめて子どもたちの読書環境充実を国会決議した「子ども読書年」です。五月五日の子どもの日には、国立の「国際子ども図書館」が東京・上野にオープンし、読書運動のさまざまなイベントが行われています。「子ども読書年」を今年だけのお祭りに終わらせることなく、これを契機に一層学校図書館が充実することを願っています。「総合的な学習の時間」や「調べ学習」がいつでもできる本やパソコンソフトがそろい、インターネットもできる「学習・情報センター」として、同時に、夢を育む楽しい読書に役立つ本も充実した「オアシスのような学校図書館」として、使われ役立つ施設にしていきましょう。そのために、学校施設に関する唯一の法律「学校図書館法」があるのですから。二〇〇三年度からの司書教諭の設置はもちろんのこと、先生の授業にも花開く学校図書館にしていきましょう。

「NCLの会」の誕生

 「NCLの会」は一九九二年に活動を開始した、学校図書館巡回販売グループです。学校図書館への販売は出版社がグループをつくり共同で販売していくという歴史があり、出版社は新年度にあわせ新しい商品(書籍・絵本)を発行していきます。

 この「NCLの会」とは、Nature Child Library(自然と子どもたちを結ぶ会)の略称です。事務局を農文協におき、講談社・小学館・岩崎書店・PHP研究所・汐文社・さえら書房・評論社・ほるぷ出版・旬報社の会員社と朝日新聞社・全国学校図書館協議会・星の環会などのスポット社あわせて二五社で構成されています。

ユニークな分類で展示。楽しく選書

 その「NCLの会」が毎年発行する「NCL図書目録」が大変好評を得てきています。その「NCL図書目録」に掲載している全商品を常設する「NCL児童書センター」をこの度、東京・大手町に新規開設しました。五八五セット…約五〇〇〇冊が手に取り見られる常設展示場です。また、棚の展示方法も「NCL図書目録」にあわせ、キーワード別 に展示をしています。二〇〇〇年度は、(1)特別企画 ミレ二アムを超えて…平和の文化国際年(2)総合的な学習を創る…たとえば(3)二〇〇〇年は「子ども読書年」…本好きを育てよう(4)「生きる力」を育もう、というキーワードで分類しています。一つの書店が丸ごと学校図書館になったような、情報センターにふさわしい品揃えです。

 「NCL児童書センター」に隣接している姉妹店、農文協直営の「農業書センター」もユニークな書店です。来場のおりはぜひのぞいて見てください。今や地域(農村)は1次産業×2次産業×3次産業=6次産業の時代です。実に多彩 な品ぞろえをしております。もちろん一五〇〇〇点の在庫を持つ農林水産関係の書籍では日本一の専門書店です。栽培関係、生物関係、食関係の書籍、ビデオ、CD―ROMも充実、食農教育、環境教育、健康・食教育、地域教育、野外教育、自然観察、特活等に関連した情報センターとして、すでに多くの教育関係者にご来場いただいております。ユニークな情報であふれています。

 「NCL児童書センター」という常設展示場がオープンすることにより、いよいよ本番を迎える教育改革がめざす、「地域の学校づくり」…新たな地域教育運動を応援するセンターとして「NCLの会」は新たな活動を開始します。

図書台帳つきですばやく一括納品

 「NCLの会」のカタログには五八五セット(約五〇〇〇冊)の商品が掲載されています。

 通常、図書の注文は各学校から地元の出入り書店に注文が出され、書店から各出版社に注文が回されます。各出版社はそれぞれ発注された学校分として書店に商品を届けますが、各社バラバラに入荷しているのが現状です。この状況を変えるべく、NCLの会では書店に一括送品(各学校別 )を開始しました。また、その際、セット商品でも単品明細がわかるように「内訳書」を添付します。この一括送品と内訳書の添付により書店の労力が大幅に削減されると、大変ご好評をいただいております。さらに学校現場にも、各単品ごと明記した図書台帳をサービスしています。書名・著者名・金額・を明記した台帳で、学校の図書台帳にそのまま転記することもでき、またファイリングして管理することもできます。

 このように「NCLの会」は、物流と管理の事も考え活動しています。

「NCLの会」学校会員募集開始!

NCL児童書センター新規開設を記念して「NCLの会」学校会員を募集します。教育改革に役立つ各種特典を設けます。ぜひご入会ください。

ただし、以下の資料費がかかります。

(1)「総合」関連図書の参考資料費 年間二一〇〇円

(2)食と農のデータベース資料費―一頁三二円、利用に応じてご請求(ただし、(2)項は二〇〇一年三月末日までの特典とさせていただきます)

学校会員特典

(1)年1回発行の「NCL図書目録」を毎年無料でお届します。学校図書館情報が満載された図書カタログです。また、「図書情報紙」(「出版ダイジェスト」NCL版)をお送りいたします。

(2)巡回販売として、希望の学校・教育委員会・公民館には巡回展示販売も行なっております(来年度ご希望の場合もお申し込みいただければお受けします)。図書装備も承ります(別 途実費)。

(3)教師用、教科関連図書購入に便利な通販システム「田舎の本屋さん」(八頁記事下の案内を参照)がご利用いただけます。NCL目録以外の書籍も注文できます。個人のご注文も同様にお受けいたします。

(4)体験学習・調べ学習に役立つインターネット“食と農のデータベース”「ルーラ電子図書館」の検索とデータ入手ができます(七頁記事下の案内を参照)。

さらに併設の「食農教育」交流サイトにも参加できます。体験学習マニュアル作成、総合的な学習プランの立案、地域学習教材の開発、「総合」と教科を結ぶ指導事例などの、情報収集ができます。

(5)「NCLの会」が関係する、全国規模、各県段階の各種教育研究集会等の案内がされ、優先的に参加できます。

(6)市町村の特徴を把握するセンサス情報の提供、各種データベース活用研修の講師派遣など、さまざまな御相談もお受けします。


NCLの会の注文について

★巻末の注文用紙をご利用下さい。

●地元書店よりご注文の場合

 注文書をご指定の書店を明記して「NCLの会」事務局(農文協)へFAXか郵送でお送り下さい。

●「NCL児童書センター」へご注文の場合

 注文書を「NCLの会」事務局(農文協)へFAXか郵送でお送り下さい。「NCL児童書センター」より直接納品させていただきます。請求書等の書類が必要な場合は注文書とあわせてお送り下さい。

●「NCL児童書センター」にご来場いただき購入の場合

 普通の書店同様その場でご購入できます。また学校への宅配、指定書店を通じてのご購入もできます。