地域の再生イメージ
 手法と実践で現場の切実な課題に答える「地域づくりガイドブック」
明日の地域と自分をみつめ直す4つのテーマ 地域を先進地に変える発想 地域の足元にある宝を掘り起こす実践 地域に仕事を興すための方向性 危機の時代を希望の時代にとらえる視座
条件不利地を地域を先進地に変える逆転の発想
表紙
地域再生のフロンティア
中国山地から始まる この国の新しいかたち
小田切徳美 ほか編著
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「過疎」という言葉が生まれ、人口減少・高齢化の先進地といわれる中国山地から、都市の郊外団地を含めた日本全国の地域再生のヒントを得ようとしたのがこの本。中国山地をモデルとする点は『里山資本主義』と共通するが、本書は現場で活躍する人自身が執筆し、より広範で地道な取り組みに光を当てている。

表紙
福島 農からの日本再生
内発的地域づくりの展開
守友裕一 ほか編著
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食・エネルギー・健康の自給からの内発的復興・地域づくり。

表紙
復興の息吹き
人間の復興・農林漁業の再生
田代洋一 ほか編著
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3・11を歴史的転換点ととらえ、農漁業復興の息吹きを描く。

表紙
里山・遊休農地を生かす
新しい共同=コモンズ形成の場
野田公夫 ほか著
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里山・草原と人間の歴史的かかわりから、都市との共同による再生を提案。

里山 耕作放棄地 内発的発展 全体最適 地域内乗数効果

小田切徳美「小規模・分散性を活かしながら、地域ごとに異なる多彩な資源を活かした循環圏を住民自らが設計、運営していくことができれば、今までの条件不利性を今からの条件優位性に変えていく可能性がある」。『地域再生のフロンティア』より
地域の足元にある宝を掘り起こす実践
表紙
地元学からの出発
この土地の生きた人びとの声に耳を傾ける
結城登美雄 著
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「ないものねだり」で愚痴をこぼすより、暮らしの現場の足元にある「あるもの探し」をしてみよう。「資源カレンダー」「食資源調査」「鳴子の米プロジェクト」など、「何にもない」地域を見直す手法も充実。とくに「食の文化祭」は全国に広がった。

表紙
T型集落点検とライフヒストリーでみえる家族・集落・女性の底力
限界集落論を超えて
徳野貞雄 ほか著
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他出家族、マチとムラとの関係からみた新しい集落維持・再生論。

表紙
有機農業の技術とは何か
土に学び、実践者とともに
中島紀一 著
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「低投入・内部循環・自然共生」から新しい地域農法論を展望。

表紙
百姓学宣言
経済を中心にしない生き方
宇根豊 著
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農業「技術」にはない百姓「仕事」のもつ意味を明らかにする。

食の文化祭 T型集落点検 低投入・内部循環・自然共生 百姓仕事

徳野貞雄「現在の過疎農山村の人口構成は高齢化が進んではいるが、現実にそこに暮らしているということは、その集落に住み暮らす者が、その集落で暮らせるだけの現実的な生活基盤が存在するからである」『家族・集落・女性の底力』より
地域に仕事を興すための組織と業態
表紙
水田活用新時代
中国山地から始まる この国の新しいかたち
谷口信和 ほか著
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米の生産数量目標の配分が廃止され、多額の補助金が導入された飼料用米が注目されるなか、その価値を見直されているのがこの本。風土的条件にあった穀物を最重要の飼料穀物として位置づけるべきだという本筋から、水田の多角的利用による土地利用型農業と畜産再生の道を、総合的かつ具体的にビジネスとして提言している。

表紙
地域農業の担い手群像
土地利用型農業の新展開とコミュニティビジネス
田代洋一 著
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農家的共同としての集落営農と個別規模拡大経営&両者の連携。

表紙
進化する集落営農
新しい「社会的協同経営体」と農協の役割
楠本雅弘 著
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営農組織から地域住民の暮らし全体を支える「社会的協同経営体」へ。

表紙
地域農業の再生と農地制度
日本社会の礎=むらと農地を守るために
原田純孝 編著
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農地制度・利用の変遷と現状から、農地をむらから切り離さない多様な取組みまで。

表紙
農協は地域に何ができるか
農をつくる・地域くらしをつくる・JAをつくる
石田正昭 著
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属地性と総合性を生かした、地域を創る農協づくりを提唱する。

表紙
コミュニティ・エネルギー
小水力発電、森林バイオマスを中心に
室田武 ほか著
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小水力と森林バイオマスを中心に分散型エネルギー社会を提言。

表紙
農の福祉力
アグロ・メディコ・ポリスの挑戦
池上甲一 著
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農村資源と医療・福祉・介護・保健が融合するまちづくりを提起。

表紙
林業新時代
「自伐(じばつ)」がひらく農林家の未来
佐藤宣子 ほか著
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大規模集約化林業を超え、小規模・低投資・小型機械の自伐型林業で地域から仕事を興す。

表紙
海業の時代
漁村活性化に向けた地域の挑戦
婁小波 著
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水産業を超え、海洋資源や漁村文化から新たな生業を創造する。

農協 集落営農 農的福祉力 アグロ・メディコ・ポリス 自然(再生可能)エネルギー 小水力発電 森林バイオマス 水田フル活用 自伐林業 「土佐の森」方式 木の駅プロジェクト 海業

石田正昭「地域社会に責任をもつ協同組合として、共助・共益の組織から、共助・共益の組織ではあるものの公益をも配慮した組織へと移行すべき」
池上甲一「安心して生き生きと暮らす」ことを実現するためには、医療、保健、福祉が地域社会に根ざしている必要があり、同時にその基盤として信頼できる食べ物と健全な環境と生命あふれる世界が成立しなければならない」
危機の時代を希望の時代に
表紙
共同体の基礎理論
自然と人間の基層から
内山節 著
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前近代の象徴として否定の対象であった共同体を未来への可能性としてとらえ直す。「死者や自然を含めた共同体」「都市に開かれた共同体」という視点を切り拓き、3・11後の新しい社会のあり方にも大きな示唆を与え続けている。

表紙
グローバリズムの終焉
経済学的文明から地理学的文明へ
関曠野 ほか著
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移動の文明から居住の文明、成長の経済からメンテナンス経済へ。

表紙
食料主権のグランドデザイン
自由貿易に抗する日本と世界の新たな潮流
村田武 編著
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忍び寄る世界食料危機と食料安保問題を解決する多角的処方箋。

表紙
場の教育
「土地に根ざす学び」の水脈
岩崎正弥 ほか著
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明治以降の「土地に根ざす学び」の水脈が現代の学びとして甦る。

多層的共同体 グローバリズム メンテナンス経済 食料主権

内山節「共同体を否定から「肯定」へと変化させた最大の要素は、市民社会のゆきづまり感であり、自然に対する問いの変化、さらには資本主義的な労働や消費者としての暮らしに対する疑問の拡大であろう」
読者の感想から
表紙

T型集落点検とライフヒストリーでみえる家族・集落・女性の底力』を読んで

顔写真
名前
東日本大震災で大きな被害を受けた私たちの相川集落では、仮設住宅や近隣町村への避難が世帯の分離を招き、一層の高齢化がすすんだ。地域に残る人々も疎外感を感じていたが、熊本大学の徳野先生の「T型集落点検」に出合い、そうした思いの原因は従来の世帯単位を家族とみるとらえかたにあることを悟った。先生のとらえ方に立てば、1〜2時間で時折訪ねてくる距離内に住む息子・娘や孫たちは、車社会では立派な家族の一員である。漁業や地域の復興のために必死に取り組みながらも、仮設住宅に一人で住む寂しさを感じていたが、私には家族があると心のなかに灯りがともった思いがする。

表紙

『グローバリズムの終焉』を読んで

顔写真
名前
かつて農文協文化部の『魚よなぜ高い――石油文明と魚』という本を読んで、日本の遠洋漁業が石油を浪費し、漁業資源を食いつくす歪みを知った。『グローバリズムの終焉』はコロンブスの航海をきっかけとする新大陸の征服が世界貿易の端緒になり、そこから「輸送の文明」が石油や原子力への依存の問題にまで続いていることを明快に述べている。漁業にしろ農業にしろ他の人間のために大量に生産し、遠距離輸送するのはまちがっている。TPPのような国家間の問題だけでなく、国内でも同じことだ。

表紙

『水田活用新時代』を読んで

顔写真
名前
本の中身からすると「日本が世界で一番の食料大国になる日」とつけても、おかしくない内容だ。序章を執筆した谷口信和先生が「アジア農業」「日本農業の土地利用」「日本国民」に向けた3つのメッセージは、今まで日本の中にあった「なんとなく農業」、特に土地利用型農業に対する閉塞感を打ち破る迫力がある。このほか、先進国とは、風土的条件に見合う飼料穀物自給基盤をもつ国であると説く第1部、いくらよいものをつくったとしても地域内で利活用されなければいけないと、水田活用によるコミュニティビジネスの展開を解説する第2部、輸入飼料なしでは成り立たないという神話を超えて、里地里山を活用した放牧による日本型畜産の可能性を丁寧に紹介する第3部と、まさに目から鱗の内容である。

表紙

『農の福祉力』を読んで

顔写真
名前
農の「生き物を対象として、生命を未来に繋ぐための営為」が、福祉をより積極的に捉えた「福祉力」と同じ方向性を持つことに気づかされ、「農と福祉」がかみ合った時の新しい可能性を感じられる。地域づくりに取り組む者として、誰もが暮らしやすい地域をつくる、新たな視点を得ることができた。

表紙

『農協は地域に何ができるか』を読んで

石田先生の組織論、教育文化活動の重要性について 先進JAの具体的取り組みが平易に書かれてあり 今後のJA運営に生かせるヒントを多く得た。(新潟県・49歳)

表紙

『百姓学宣言』を読んで

買ったらすぐ読みたい本でした。1回読んだだけではわからなくていま2回目です。自然というとらえどころのないものを"まなざし"を媒介させて解釈してゆく手法は新鮮ですが戸惑いもあります。定義づけでもあり 提案でもありますが、もう一度ゆっくりと読みたいと思います。手入れされた田を支援することはとても大切と思いました。(福岡県・68歳)

北海道北見市の米作農家の出身(18歳まで)なので この本に書かれていることは実感としてよくわかる。
著者 宇根氏の本を読んだのは今回が最初であるが副題に「経済を中心にしない生き方」とある。
著者にはこの視点から新たな人間社会のあり方 日本や世界のあり方の構想につなげて 一般化普遍化を推し進めるように期待したい。
なぜなら人間社会は統治機構を持たざるを得ないからである。
例えば 江戸中期以降、東北地方の百姓一揆に関与した政治集団の背景をなした安藤昌益は「自然」を「ひとりする」と読み、そこから派生した人間社会の基底原理を「耕」であるとした(「自然真営道」など)。
原理を得れば新しい構想へつながっていく。
また『百姓学宣言』なので「百姓」という言葉について「まえがき」で触れられている。姓や百姓の歴史的変遷は別として百姓は専業農民をさすものなのか。「網野歴史学」などでは「百姓=農民」は単純化、思いこみだなどと難クセをつけている。しかし、「百姓」を農林漁業を基幹としてどうとらえるかは「地域の再生」の構想に関わって重要な問題である。
宇根氏の考察が 都市と農村、企業資本当地などに及び その改編とそぎおとしに発展すれば「おもしろい」などと考えた次第である(北海道・68歳)

…こんなこと(東日本大震災)になり農業もだいぶ変わってくることと思いますが、なんとか日本の農業 良い知恵出し合ってがんばりたいと願っています。まだまだ農業考えることがたくさんありますので学んでいきたいと思います。(新潟県・75歳)

表紙

『共同体の基礎理論』を読んで

同じ著者の書物「里の思想」「怯えの時代」そしてこの「共同体の基礎理論」。いずれも感動的に受け入れることが出来た。
特に「本当の自然の本質とは何か」について特別の感動をもって理解できたように思う。哲学者の書物としては平易でありながら ほんとうに深いものを学び取ることが出来た。(埼玉県・81歳)

「共同体」への認識をあらたにしました。というか日本のいくつもの共同体にとても魅力を感じています。私のまわりに残る共同体、そして新しく築いていきたい共同体へのかかわり方をこの本を読み返し考えて行きたい。(山形県・54歳)

著者・編者紹介
表紙

第1巻『地元学からの出発』

顔写真
結城登美雄(民俗研究家)

表紙

第2巻『共同体の基礎理論』

顔写真
内山節(哲学者)

表紙

第3巻『グローバリズムの終焉』

関曠野(思想史家)・藤澤雄一郎(有機農家)

表紙

第4巻『食料主権のグランドデザイン』

村田武(愛媛大学教授)・山本博史(農民連参与)・早川治(日本大学准教授)・松原豊彦(立命館大学教授)・真嶋良孝(農民連副会長)・久野秀二(京都大学大学院教授)・加藤好一(生活クラブ事業連合生協連会長)

表紙

第5巻『地域農業の担い手群像』

田代洋一(大妻女子大教授)

表紙

第6巻『福島 農からの日本再生』

守友裕一(宇都宮大学教授)・大谷尚之(愛媛大学准教授)・神代英昭(宇都宮大学准教授)・鈴木治男(前鮫川村総務課長)・小松知未(福島大学准教授)・飯塚里恵子(千葉農村地域文化研究所)・菅野典雄(飯舘村村長)・小山良太(福島大学准教授)・棚橋知春(福島大学特任研究員)・根岸裕孝(宮崎大学准教授)・蜂屋基樹(農山漁村文化協会編集局)・板橋衛(愛媛大学農学部准教授)・吉岡宏高(札幌国際大学教授)・牧山正男(茨城大学准教授)・長谷川安代(国際開発コンサルタント)

表紙

第7巻『進化する集落営農』

楠本雅弘(農山村地域経済研究所)

表紙

第8巻『復興の息吹き』

田代洋一(大妻女子大学教授)・岡田知弘(京都大学教授) ・横山英信(岩手大学教授)・冬木勝仁(東北大学准教授)・小山良太(福島大学准教授)・濱田武士(東京海洋大学准教授)・池島祥文(横浜国立大学准教授)

表紙

第9巻『地域農業の再生と農地制度』

原田純孝(中央大学教授)・島本富夫(元農水省農業総合研究所所長)・橋詰 登(農水省農林水産政策研究所主任研究官)・安藤光義(東京大学准教授)・田代洋一(大妻女子大学教授)・鈴木龍也(龍谷大学教授)岩崎由美子(福島大学教授)・楜沢能生(早稲田大学教授)・中村正俊(山形県農業会議)・緒方賢一(高知大学准教授)・高橋寿一(横浜国立大学教授)・谷脇修(前全国農業会議所事務局長)

表紙

第10巻『農協は地域に何ができるか』

顔写真
石田正昭(三重大学大学院特任教授)

表紙

第11巻『家族・集落・女性の底力』

徳野貞雄(熊本大学教授)・柏尾珠紀(滋賀大学客員教授)

表紙

第12巻『場の教育』

岩崎正弥(愛知大学教授)・高野孝子(特定非営利活動法人ECOPLUS代表理事)

表紙

第13巻『コミュニティ・エネルギー』

室田武(同志社大学大学院教授)・倉阪秀史(千葉大学大学院教授)・小林久(茨城大学教授)・島谷幸宏(九州大学大学院教授)・山下輝和、藤本穣彦(九州大学大学院研究員)・三浦秀一(東北芸術工科大学准教授)・諸富徹(京都大学大学院教授)

表紙

第14巻『農の福祉力』

顔写真
池上甲一(近畿大学教授)

表紙

第15巻『地域再生のフロンティア』

小田切徳美(明治大学教授)、藤山浩(島根県中山間地域研究センター)、田村尚志(山口県総合企画部)、今井裕作(島根県農業技術センター)、山邉勝(元山口県農業試験場・JA山口)、吉武和子(山口県農林水産部)、入江嘉則(広島県神石高原町役場)、小田博之(NPO法人ひろしまね)、家中茂(鳥取大学准教授)、多田憲一郎(岡山商科大学教授)

表紙

第16巻『水田活用新時代』

谷口信和(東京大学教授)・梅本雅(農研機構・中央農総研)・千田雅之(農研機構・中央農総研)・李 侖美(日本農業研究所)

表紙

第17巻『里山・遊休農地を生かす』

野田公夫(京都大学大学院教授)・守山弘(農水省農業環境技術研究所名誉研究員)・高橋佳孝(近畿中国四国農業研究センター上席研究員)・九鬼康彰(京都大学大学院助教)

表紙

第18巻『林業新時代』

佐藤宣子(九州大学大学院教授)・興梠克久(筑波大学准教授)・家中茂(鳥取大学准教授)

表紙

第19巻『海業の時代』

婁小波(東京海洋大学教授)

表紙

第20巻『有機農業の技術とは何か』

中島紀一(茨城大学名誉教授)

表紙

第21巻『百姓学宣言』

宇根豊(生き物文化誌学会理事)