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連載「私の現役バリバリ体操 第6回」より
みんなで鍛練しながら、ひざや腰の痛みをなくす
岡山・右遠皇子
手前が筆者。農業をしながら、気功と太極拳の教室も開いている（写真はすべて小倉隆人撮影）
疲れを持ち越さない
加齢という言葉を身近に耳にしたり、身体で感じるようになるのは60歳前後でしょうか。ひざの痛みの辛さを知って、普通に歩けるありがたさがわかり、腰の刺すような痛みを知って、痛みのないありがたさがわかる。健康があってこそ働くことができる。年をとって、家族に手をかけないように元気でありたいと願うのは、誰もが思うことです。
18年ほど前から「気功と太極拳を教えてほしい」と依頼を受けるようになりました。人様に教えるようなおこがましいことはできませんが、私が身につけている鍛練法で、皆さんと一緒に身体を動かし、生活習慣病の予防ができたらと思い、はじめた体操教室。恩師のすすめで始めたカルチャーセンターでのインストラクター。老人会や学校での講習。
また、市や町からの依頼で、山村地域のコミュニティーセンターや公民館にも足を運んでいます。農作業でのひざの痛み、腰の痛み、肩こりなどで、辛い思いをしている方がとても多くいらっしゃいます。背や腰が湾曲している方を見かけると、もっと早くから、ご自分の身体と向き合ってくださっていたら……、と心が痛くなります。
私も農家で、同じ姿勢の作業が続くしんどさがわかるからこそ、その日の疲れは持ち越さないで、その日のうちに取り除いてほしいと願っています。若いときはなにも思わなくても、更年期の障害がいろいろな形で現われてきてから、教室に来られる方も多くいます。できることなら、身体に支障が起きてからではなく、支障が起きないように、日常生活に鍛練を取り入れ、自然治癒力を養ってほしいと思います。
腰の痛みに効く体操
直立の姿勢から、手のひらを上に向け、両手を左右に広げながら、腰をひねる。このとき息を吸い続ける
息を吐きながら腰を元に戻す
息を吸いながら、ひじを曲げ、両手を身体の前に持っていく。続いて、息を吐きながら両手を下ろし、直立の姿勢に戻す。（1）と同じようにして、腰を反対側にひねる
！ 上下左右まっすぐの姿勢を心がける。背骨（腰骨）をまわすような感覚で、腰をひねる
ひざの痛みに効く体操
足を開いて、つま先を前に向ける。両手を前に上げ、左右に開く
息を吐きながらひざを曲げ、腰を落としていく（ひざが痛い人は浅くてもいい）。両手も徐々に下げる
腰を落としたら、息を吸いながら立つ。両手も徐々に上げる。大きな石をゆっくり持ち上げるような感じで
（！）しゃがむときは肛門を真下にスッと落とす。立つときは百会（頭のてっぺん）のツボが天井から引っ張られるように。自分の身体が天と地から交互に引っ張られていることをイメージ
健康のおすそ分け
教室に参加している方々の声です。
●夜眠れなくて、もう長いこと、薬に頼っていましたが、それを必要としなくなりました。
●仲間と旅行に行っても、神社の階段を上ることができなくて、バスの中で待っておりました。今は皆さんと一緒に参れるようになった。
●「あちこちが痛い」と言って、家族にうっとうしがられていましたが、最近はその言葉を口にしていません。
●家族や友人たちから「とても穏やかになった」と言ってもらえる。
●農作業で身体が痛くなったら、教えていただいた鍛練法をやっています。
●教室のあとの爽快感がうれしいです。
こういった声をかけていただくと、「よかった！ 一つでも私の財産のおすそ分けができた」と幸せな気持ちになります。
（岡山県赤磐市）
動画がルーラル電子図書館でご覧になれます。https://lib.ruralnet.or.jp/video/
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