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2005年8月 保健室 119号

特集:眠らぬ国の子どもたち
119号
  • 「早起き脳」が子どもを伸ばす…神山潤(東京北社会保険病院・副院長)
  • 乳幼児の睡眠の実態と問題点…影井史枝(前明徳短期大学非常勤講師)
  • すっきり目覚めていきいき生活…熊井英子(台東区立田原小学校養護教諭)
  • 「睡眠」を知ることが生活を変えるきっかけに…土肥絹栄(留萌保健サークルほっぺの会)
  • 夜眠れず、朝起きできない子どもたちの問題点と対応策…三池輝久(熊大医学薬学研究部教授)
  • 【新連載】子どものからだ発→子どもの世紀行き(1) どうして「すぐ“疲れた”という」の? その(1)前頭葉仮説…野井真吾(東京理科大学専任講師)
  • 【新連載】こんなときどうする?(1) 「先生、誰にも言わないでね」と言われたら…回答・布川百合子

 夜遅く眠り、よく眠れず、朝遅く起き、昼間はボケッとしている。そんな子どもたちが、幼児期から思春期・青年期までという幅広い年齢層で出現している。いままでは、「だらしがない」と言われるくらいですまされてきたが、さまざまな心身の不良状態をもたらすだけでなく、じつは放っておくと不登校や閉じこもりにつながりかねない、深刻な子どもの状況なのだ。忙しさのなかで眠らない国=ニッポンが生み出した「眠らない(眠れない)子どもたち」の実態を報告し、生活リズムを立て直すための対策を提案。

「『夜ふかし』をする子どもたちに、すぐ異常が出るわけではない(中略)。しかし、日本の子どもたちは世界でいちばん眠っていない。『発育期に眠りが疎かにされるとどうなるか』という大規模な実験に駆り出されているようもの」と述べる巻頭記事。また、専門家による、睡眠障害の8段階の診断法と治療法の紹介は、生活リズムの乱れを疾病と見る視点を迫ってくる。さらに、棒反応で睡眠と脳の活性度を調査した事例、委員会活動で睡眠の重要さを知らせることで生徒の変容が見られた事例などを紹介。

 

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