『農村文化運動』

 

>『農村文化運動』は、農文協の「文化運動」の基本的な考え方を調査をもとに発表したり、現場・研究機関の方々からの寄稿を得て発表したりして、農業の発展と農家の生活文化の深まりを促進し、さらには、現代社会の暮らしのあり方を「農」の視点から根源的に問い直すことにより、自然と人間が調和した豊かな未来社会を形成していくための季刊誌です。


季刊誌 1月、4月、7月、10月発行

年間誌代 2,400円(税込)

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195号 2010年1月 目次

地域の再生へ
『農村文化運動』誌の50年をふりかえる


I 『季刊・農村文化運動』は、このようにして生まれた

1 農民の自主性・自発性を高める農村文化運動を
2 本をつくり、農家に直接普及する運動の展開へ
3 運動的な意味をもってスタートを切った雑誌

II 文化運動理論と各種運動の提起――五つの柱

1 農文協綱領草案と茨城県・玉川農協調査
2 近代化路線批判・自給論の展開と文化運動の理論
3 自然と調和した地域の形成にむけて
4 地域と連携した食農教育の提起
5 経済グローバリゼーションと地域の再生

☆『農村文化運動』誌バックナンバー

☆新創刊雑誌『季刊 地域』のご案内/「シリーズ地域の再生」(全21巻)刊行開始



本誌読者の皆様へ

 1958年(昭和33年)、文化運動の理論を深めていくことを目指して創刊された『農村文化運動』誌は、本号をもって終刊とし、後継雑誌として、『季刊 地域』が今春、創刊されることになりました。

『農村文化運動』の創刊から約50年、本誌は農文協で調査をしたものを発表したり、農村の文化向上を志す方々の寄稿を得たりして、文化運動の路線を深め、提起してきました。大きな柱をかかげると、以下のとおりです。

【1960年代】農文協綱領草案の発表や、そのモデルとなった茨城県玉川農協の調査報告
【1970年代】近代化路線の批判および自給論の展開と、文化運動理論の発表
【1980年代】自然と人間が調和した地域形成論の展開
【1990年代】地域と連携した食農教育の提起
【2000年代】経済グローバリゼーションに抗する地域

再生の提起

 そこで本号では、これら五つの柱を構成する主な特集号を時代背景と合わせて紹介する形で本誌が何を提起してきたかを振り返るとともに、閉塞の時代を超えていく文化運動の基本的方向として「地域の再生」を提起しました。

 また、本誌の編集を担当してきた農文協の旧文化部(現企画開発局文化活動グループ)では、農家や学者・研究者、行政やJA、食品企業、その他、志ある皆様といっしょに、「農家交流会」や「講習会」、北海道・東北・九州などの農家と学者・研究者による「地域協議会の研究活動」、県単位の「食研究会」の活動、「JA‐IT研究会」の活動など、その事務局を担う形で各種運動の展開をはかって参りました。それは上述の農文協の運動の柱と関係が深く、活動記録が本誌に掲載されてきていることから、一頁ずつですが、下記の12人の関係者の皆様にコラムを書いていただきました。

 前述のように、農文協では、本誌を発展的に引き継ぎ地域の再生をめざす総合誌として『季刊 地域』を創刊し、より強力に運動を展開して参ります。これまでのご愛読を心から感謝すると同時に、引き続きのご支援ご協力を、お願い申しあげる次第です。

(社)農山漁村文化協会



[コラム執筆者]

(1)JAを地域再生の要に
 JA‐IT副代表委員・元JA甘楽富岡営農事業本部長 黒澤賢治
(2)東北農文協が提起した「有畜複合経営論」
 東北農村文化協会代表委員・岩手大学副学長 玉真之介
(3)巡る風景――雑木林が森に――
 北海道厚真町・農業 本田弘
(4)農業は農業であり、農民は農民であって、企業ではない
 北海道中標津町・酪農業 三友盛行
(5)個別農家の経営と運動の新しい展開に学ぶ
 北海道農文協事務局長・酪農学園大学教授 市川 治
(6)文化運動を学び、実践へ
 山形県金山市杉沢・農林家 栗田和則
(7)終刊に寄せて――農村の“生き先案内人”
 地域再生診療所 井上弘司
(8)地域を豊かに形成していくうえで欠かせない女性の力
 元山口県農村女性むらおこし推進室・山口県土地改良事業団体連合会理事・ミドリネットやまぐち女性の会会長 藤井チエ子
(9)寂しくなってきた村で、自分の役割を問う
 鹿児島県蒲生町漆・農業・「うるし作人塾」代表 門田信一
(10)今、仕切りなおしが始まった
 長野農村文化協会 池田玲子
(11)生活農業論の基本的枠組み
 九州農文協運営委員・熊本大学文学部教授 徳野貞雄
(12)JA‐IT研究会の至宝――情報の全国発信を担った『農村文化運動』――
 JA‐IT代表委員・(社)JA総合研究所研究所長・東京大学名誉教授 今村奈良臣



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