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食農教育 No.12 2001年3月号より
来年度は新しい教育課程に向けての移行措置の2年目。総合的な学習の時間の本格実施を目前にひかえ、構想を広げておられることと思う。とくに、最近は本号の特集テーマのように、体験をやりっぱなしにするのでなく、体験・ものづくりと調べ学習や情報学習との接続が課題となっている。そのようななかで教師の教材研究を強力にサポートするCD-ROMができる。3月上旬発売予定の「たべる・そだてる・しらべる総合的な学習CD-ROM2001」だ。
このCD-ROMには本誌(1〜12号)や本誌の前身「自然教育活動」のすべての記事が収録されるだけでなく、農文協の遊びや食品加工、農業技術に関する単行本や、食と農のデータベース「ルーラル電子図書館」の記事検索機能や「NCLの会」目録など、調べ学習に必要な文献のデータも収納される予定である。
このCD-ROMを使うことで、次のことが可能になる。
(1)先行する総合的な学習の事例を参照することができる。
(2)学習材に関する基礎的な知識をうることができる。
(3)学習材の教材としての価値を確認することができる。
(4)インターネット上のルーラル電子図書館と接続することで、さらなる教材の深めができる。
(5)これらを統合して、自前の授業プランを立てることができる。
(6)適切な指導があれば、教師の教材研究だけでなく、子どもの調べ学習でも使える。
たとえばダイズをテーマに「総合的な学習の時間」のプランを立てるとする。
キーワードに「ダイズ」「大豆」を入れて検索してもいいが、このCD-ROMのガイド機能の一つ「学習素材別ガイド」を使ってみよう。(1)学習素材別ガイドでは次のようなテーマガイドが用意されている。
コメ、ムギ、ダイズ、ソバ、サツマイモ、トウモロコシ、ワタ、ラッカセイ、ケナフ、トマト、スイカ、ダイコン、サトウキビ、ウシ、ブタ、ニワトリ、ウサギ
パン、こんにゃく、豆腐、きなこ、味噌、醤油、納豆、テンペ、チーズ、もち、水あめ、ポップコーン、漬物、干物、ヨーグルト、砂糖
土、微生物、水、ビオトープ、学校給食など
このうち、ダイズを選べば、先行する授業事例、ダイズの作物としての知識や栽培のポイント、加工の知識、おもしろ実験などの必要な情報を、つぎつぎクリックしていくだけで引きだすことができる。
ダイズの教材としての広がりを検討する「ウエッビング」が簡単にできるソフトなのである。
このCDのガイド機能としてはこのほか、
校庭、田畑、森・川・海、地域の施設、修学旅行・移動教室などフィールド別に、授業事例、自然観察、五感を使った遊びや体験を紹介。
国際理解、福祉、健康、情報、環境、職業教育など、学習の目的を入れると、関連した事例を参照できる。
栽培・加工のしかたをわかりやすく図解で解説。作物からたどって食べものへいくことも、食べものから作物にいくこともできる。
などの機能が予定されている。
さらに、このCD-ROMには日本食生活全集、農業技術大系、現代農業の各データベースのガイド機能が収納される。必要な情報がどの本(DB)のどこにのっているかすぐにわかり、その記事内容についてはインターネット上の「ルーラル電子図書館」とアクセス(CD会員従量課金制)することで見ることができる。地域状況にあわせたオリジナルな教材づくりがますます容易になった。
■「たべる・そだてる・しらべる総合的な学習CD-ROM2001」検索エンジンは知子の情報/ガイド機能については一部変更する場合があります。農文協から3月上旬発売予定、定価26250円(税込)、巻末綴込みの葉書で予約受付中。