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Ruralnet・農文協食農教育2002年11月号

食農教育 No23 2002年11月号より

次号予告 『食農教育』1月号(24号)2002年12月12日発売

特集 総合で育つ力(仮題)

 総合的な学習の時間が本格的にスタートして1年目の終盤を迎えようとしています。「体験させっぱなし」の総合にしないために、子どもの成長や教師のかかわり方を「振り返る」視点と手法が大切です。現場の教師が具体的な事例を持ち寄り、奈須正裕さん(立教大学教授)とともに、徹底分析します。ほかにウエッビングとポートフォリオを活用した「振り返り」の実例も詳しく紹介します。

●素材研究 教材への切り口 竹と炭

 身近な素材・竹に注目。竹炭の焼き方とその活用法、竹や竹炭でつくる楽器、竹の文化まで。

 

編集室から

▼総合的な学習の時間で、育てる・つくる・食べる活動に取り組むことが、すいぶん広まってきた。数年前と比べると隔世の感である。でも、それだけで終わってよいのだろうか、と考えたのが千葉先生の報告だ(24頁)。インドの人に来てもらって手で食べる食べ方を教えてもらったら、子どもたちから疑問が吹き出した。総合を面白くする鍵は、「出会い」のようだ。(松田)

▼スキー場で有名な新潟・石打丸山の子どもたちと秋の1日、むらの中の柿の木をたずね歩いたことがある。皆同じように見える柿の木でも、なっている実はじつにさまざまな形をしている。丸い実、とんがった実、小さな実……。そして、かじったときの味も。あの日のウォークラリーを思い出して紹介してみた(78頁)。本号の素材研究は柿。身近にあるのに、忘れかけている、柿と私たちの関係をもう一度考え直してみたい。(阿部)

▼各地で地場産給食の動きが広がっている。地域に農地のない都会の学校でも、産直や援農をとおして、つくり手の見える食材を給食に使うことは可能だ(目黒区立不動小、126頁)。「250円でこれだけの給食を出してくれたら、お母さんは助かりますよね」と感想をいうと、「私、お母さんのためにやってるんじゃないもん」。あっ、そうだった。学校って家庭を助けるためのものじゃなかったんだ。(伊藤)

●おことわり
 「地域でつくる学校ビオトープ」は都合により本号はお休みしました。次号から連載を再開します。

●環境学習・食農体験を支援する

「信州つがいけ食農学習センター」がオープン
 栂池自然園や白馬の山々を舞台にした自然観察とアウトドア、周辺の加工施設や工房などを利用した食農学習が存分に楽しめるロケーションです。農文協の「食と農の学習データベース」や充実した調べ学習の資料、図書をそろえた絶好の学習環境にあります。本誌の執筆者や地元の農家などを講師とする「食農教育講座」を開催中(詳しくは134頁参照)。
 研修・宿泊施設として、ぜひご活用ください。

連絡先 (財)長野農文協 栂池センター
〒399―9422 長野県北安曇郡小谷村栂池高原 電話0261―83―2304 FAX0261―83―2621


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