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現代農業 読者のつどい2004

食農教育講座 2004

現代農業読者のつどい2004

第5回 2004年10月2日(土)〜3日(日) 盛況につき終了しました

「素人にもできる山の手入れ新技術──山を一気に生まれ変わらせる「強度間伐」の考え方と方法──」講習報告

参加者:18名

鋸谷 茂氏(福井県森づくり課勤務、林業改良指導員)

〈荒廃人工林が価値ある財産に生まれ変わる〉

 1日目は、教室で「鋸谷式」の理論をじっくり学んだ。戦後の拡大造林時に次々に植えられ、いま放置され荒廃しつつある人工林をどのように再生させるのか。簡単にいうと「強度間伐」を行い、林地に光を入れ、多様な下層植生を増やすこと。そうすれば災害や害虫にも強い健全な山となり、そこに健全なスギやヒノキが育ち、山が価値のある財産に生まれ変わる。「人間の見た目で考えるのではなく、山の都合を考えていくとこうなります」と鋸谷さん。そして、この理論を、現場での経験や研究から、誰もが出来る「技術」として確立し、その施業法を具体的にわかりやすく説明していただいた。(詳しくは『図解これならできる山づくり』(農文協)を参照。雑誌『現代農業』においても2004年8月より好評につき連載中)。

鋸谷茂氏
山づくりについて熱弁を振るう鋸谷茂氏(福井県 坂井農林総合事務所)
真剣に話を聞く参加者たち
真剣に話を聞く参加者たち(北は新潟から南は岡山まで)。

〈「体」や「感覚」で実感した実地講習〉

 2日目は小谷村村内の部落共有林へ出て、実地講習を行なった。「選木」、「間伐」、「枝打ち」、「巻枯らし間伐」等々。山での作業は机上の話とは違い、体の使い方や道具の使い方にコツが要る。参加者はこの施業法を「頭」と「体」の両方で理解していたようだ。

実習林地
実習林地
残す木を選ぶ
4?の釣竿を使って範囲を指定し、残す木を選ぶ
間伐
チェーンソウを使い間伐
倒したい方向へ木を倒す
倒したい方向へ木を倒すのが技。見事に成功!
説明を聞く
鋸谷さんの周りで説明を聞く
巻枯らし間伐
立木のまま枯らしてしまう巻枯らし間伐。10年間は残った木の支えになる
間伐
枝打ちの具体的な指導
 

参加者のアンケートから
「間伐の仕方は無駄な努力をしないことだとわかりました、今までの常識を変える必要があることがわかりました(農林家)」
「自然の力を最大に生かす山づくりの話を伺って、納得し、感動しました。今後、地元の間伐に役立せたいと思います(森林ボランティア)」
「基本的には著書で触れられている内容でしたが、鋸谷さんご自身の経験に裏打ちされたお話の数々、改めて素晴らしいと再確認できました。直接お話を伺い、とても良かったです。また、ふだん何気なくやっている間伐についても、具体的な数字を通して、理解をさらに深めることができました。このような講座は私たちプロに対しても積極的に行なう必要があると感じました『百聞は一見に如かず、百見は一試に如かず』(営林署職員)」

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