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全5巻
AB判・36ページ・4色2色

<『子どもと科学よみもの』2002年6月号 NO.322 発行:科学読物研究会>

 科学読物研究会は、子どもたちによりよい科学の本を読んでほしいと、お母さん方が中心になって運営している熱心な研究会です。本音で評価してくれると、各出版社も一目置いている団体です。今回の号では3箇所で「土の絵本」が取り上げられており、かなり話題になったようです。

「わたし好みの新刊」コーナー

 土(土壌)はいうまでもなく、あらゆる生き物の根元にある物質である。そのわりに、その働きや内容については案外知られていない。この本は、こうした土について、土の成分やそこに棲む生き物、土と環境など5冊にまとめられている。

 この巻は、まず土と親しむことをねらった巻に仕立てられている。「土のつぶを調べよう!」や「土の中の有機物」では、有機物である土壌の観察を取り上げている。土はまさに小さな生き物の宝庫だ。

 次の、「土の中の宝石をさがそう」「土の中の宝石」が見ていてとても楽しい。土の中にはこのようなきれいな鉱物がこんなにも入っているのかと思わず見入ってしまう。もちろん、こうした鉱物がよく見られるのは火山灰層である。これからは火山灰層をたくさん集めてみたくなる。

 そのあと、「光る泥ダンゴをつくろう」で土遊びを、「焼き物をつくろう」「土のアクセサリーをつくろう」「土でハンカチを染めてみよう」などで土と親しむものづくりの紹介がある。土も、意外と生活を豊かに演出してくれるものだ。さらに、「土でできた壁」など土の建物利用の話もある。続いて「色水をきれいにしてみよう」「おいしい水はどうしてできる?」など土の濾過効果、ミネラルウォーターの話に発展している。

 それぞれ、土についての基本的な視点が簡潔に読みとれる。最後に、それぞれの項についてのくわしい解説が付けられている。

(西村寿雄)

「3月の新刊研」コーナー

 この本ではあそびながら土に親しんで、土の世界がわかるように工夫されている。身のまわりの土をとって、水の中でわけていくと、土の中には砂つぶだけでなく、粘土や有機物、きらきら輝く鉱物などが入っていることがわかります。土を焼いたり、泥ダンゴを作ったり、土に水をすわせたり、土をたたいたりして、土のことを調べてみたくなる。土のペンダントを作ったり、土でハンカチを染めたり、土とあそんで土の持っているすごい性質がわかる。たのしい科学あそびも紹介されています。あれもこれも盛り込みすぎという声もあります。土についての子ども向けの本が少ないので、うれしい一冊である。次の巻がたのしみであるという声が多かったです。

(参加者:市川、赤藤、鈴木、福田、藤田  報告:市川美代子)

「3月の新刊研  [話題] 」コーナー

 土を焼いたり、泥ダンゴを作ったり、土とあそんで、土のもっているすごい性質がわかるように、科学あそびを取り入れて、工夫されています。土についての子ども向けの本が少ないのでうれしいシリーズでの出版が話題となりました。ただ、解説がもりこみすぎという声もありました。

(市川美代子)

「科学読物研究会」の問合せ先

〒184-0005 小金井市桜町1−6−12 TEL、FAX 042-3488-2074   平井崇子


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