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「野菜を洗う私のアイデア」コーナーより
カボチャを磨いて箱単価300円アップ
栃木県那須烏山市・越雲 徹さん
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野菜をきれいにすれば、
お客さんに喜ばれるし、高く売れる。
農機具をピカピカにすれば、
気持ちがいいし、長持ちする。
農家は日々、当たり前のように何かを洗っている――。(依田賢吾撮影)
これ、厳密にいえば、「洗う」ではなく「磨く」道具ではある。
栃木県JAなす南のブランドカボチャ「みなみちゃん南瓜」。部会長の越雲徹さんに、洗濯機のモーターを利用した「電動磨き機」を見せてもらった。7月中旬から約1カ月間、230箱ほどのカボチャを出荷するが、出荷前にこの道具で1個ずつ磨いてお肌ツルツルにしてあげる。タワシを持って手でやると、1個磨くのに3分かかるのだが、これを使えば、1分でらくらくピカピカ。
他産地との違いを出すために20年以上前に始めたそうだ。他が1箱2500円なら、こちらは2800円。磨けば、箱単価300円アップである。
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みなみちゃん南瓜の出荷は終えたので、カメラマン宅の畑にあったカボチャ(品種不明)で試してもらう。「この辺では、これはカボチャとはいわないねぇーなー」と言われつつも、磨いてもらうと……(写真はすべて依田賢吾撮影)
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はい、このとおり! カボチャの果皮を覆うブルームがとれてピカピカに。ただし、長期保存する場合は磨かないほうがいい
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みなみちゃん南瓜の規格外品を電動磨き機にあてがう越雲さん。「洗濯機の他に、扇風機のモーターでもやりましたが、パワーがなくてダメ。もち搗き機はいけました」
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前から見たところ。タワシをバラして開き、モーターのプーリーに沿って装着する
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タワシが高速回転して表面のブルームを落とす。カボチャの品種は「ET2号」。那須烏山市在来の中山かぼちゃと、みやこカボチャの交配種
取材時に撮影した動画がルーラル電子図書館でご覧になれます。
この記事の掲載号『現代農業 2017年11月号』巻頭特集:洗うをラクにおもしろく/稲作 みんなで活用! 色彩選別機/野菜 秋の病気は換気と暖房で抑える/果樹 石灰で、味と色がよくなる強くなる/特産 売れるマイタケホダ木のつくり方/畜産 宮城全共レポート/くらし・経営 牛乳でモーッと元気に/田中式無摘果ミカンのつくり ほか。[本を詳しく見る]