授業実践交流(1998年6月号 No.551記事より)

テーブルタップってこんなに面白い教材!?(3/4)

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[5]テーブルタップにパイロットランプを組み込んでみたら

図6



写真6

左下がネオンランプ
 一番最初にテーブルタップの実習をしたときに、線をつけるだけでは物足りず教材屋さんにむりをたのみ、ネオンランプや抵抗・絶縁チューブなどを調達してもらい、光るテーブルタップにしたのです。
 ネオンランプに抵抗とすずメッキ線をはんだ付けする簡単な作業も、はんだごてが初めての生徒には大変な作業になり時間もかかったのですが、図6のように画用紙などに細目のマスキングテープで線を固定すれば簡単な作業になりました。採用されるテーブルタップによりネオンランプの取り付け位置を変えなければなりませんが、私が採用しているテーブルタップには図6の寸法で写真6の位置にしています。

[6]中間スイッチを付けてみよう

中間スイッチを付けようと思ったきっかけは、我が子の使っている足温器や電気座布団にパイロットランプもなく、しょっちゅう電気が入りっぱなしになっていて、なんとかならないかと机上の光るテーブルタップを眺めていて、「コードに中間スイッチがついていれば」とひらめいたのです。後で分かったことですが、中間スイッチ付きのテーブルタップはすでに教材となっており、同じことを考える人もいるものだと思ったしだいです。今話題となっている待機電力やゲーム機などのACアダプターのコンセントつけっ放しも防ぐことができるので、省エネに一役買いそうです。4月に購入したタッチスイッチ式インバーター蛍光灯スタンドの説明書を読んで、常時待機電力を消費していることを知りました。
 エアコン・テレビ・オーディオ機器や家庭用照明器具にまでリモコンが付いている今日、相当な量の待機電力を消費しています。新聞によりますと消費電力の約15パーセントを使っているそうです。このテーブルタップで少しでも省エネに関心をもってくれればと思っています。

◆学習効果の上がりそうな実験

写真7
写真7
ビニルコードは熱に弱く劣化による漏電の危険があることを示す実験に、備長炭が効果的です。
 写真7のように備長炭を使って40Wの電球を点灯させますと、歓声が上がります。シャープペンのシンや鉛筆のシンでも点灯できますが、備長炭のようにでかいほうが分かりやすく効果的です。
 漏電の実験は、コンセントの活線側から一本線を出し、電球を通してアルミサッシにつなぎますと1本の線で電球が点灯するのです。これは本校の校舎が古く漏電ブレーカーが作動しないのでできる実験で、新しい校舎ではできないかも知れません。

◆最新の工具について

圧着ペンチやコードストリッパーについては触れましたが、ドライバーもさまざまな物があります。本校で使用しているドライバーの一部を紹介します。
写真8
写真8

写真8のようにラバーグリップのドライバーを採用しています。握りやすく滑りにくいので握力の弱い女子に優先して使用させています。木ネジにその威力を発揮しますが、テーブルタップやプラグの締め付けにも有効です。木柄のドライバーに比べ高くつきますが、安全を考えれば圧着ペンチ同様安いものです。
 はんだごての先で焼けるのが欠点でしょうか。プラスの1番・2番と買い揃えましたらなんと1番から3番まで1本で済むドライバーがあるではありませんか。写真8の左から2本目黄色い柄のものがそれです。

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