黒炭岩手一号窯製炭法
2.築窯の順序 (1)築窯場所の選定と窯底掘り作業
2. 築窯の順序
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- 築窯する前に、「築窯位置の選定」を行うが、その際に調査すべき事項について下に示す。
(1) 窯土・窯石の適否
(2) 炭材運搬・集材上の便・不便
(3) 乾湿の状態(湿気)
(4) 常風の方向
(5) 岩石の有無
(6) 土質
などを調査する。
- 築窯位置の選定の後に、下記に示す順序で築窯する。
(1) 築窯場所の地均し
(2) 窯底の排煙及び通気基礎工事
(3) 地盤打ち堅め
(4) 窯底経始
(5) 排煙口の構造及び窯壁並びに点火室の打ち上げ
(6) 排気口の装置及び窯壁並びに点火室の仕上げ
(7) 排煙口、窯底並びに窯壁の乾燥
(8) 炭材の詰め込み最後部の位置基点の測定
(9) 天井形木のの配置、
(10) 切子整装
(11) 盛土
(12) 打ち堅め仕上げ
- ■(1)築窯場所の選定と窯底掘り作業
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築窯場所の適否は、炭質・収炭量及び作業能率に大きく関係するので、築窯場所を選定する際には、
(1) 炭材運搬の便・不便、
(2) 常風の方向、
(3) 岩石の有無、
(4) 土質、
(5) 湿気
などの事項に関して、事前に十分な調査検討をしておくことが必要である。
- 築窯場所が確定したら、下に示す順序で築窯する。
(1) 築窯場所の樹木、落ち葉や雑草を除去する。
- (2) 希望の築窯寸法に従い、窯掘りを行う。
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- 傾斜地の場合は、斜面を掘り下げて地盤を平坦にする。この際、窯形の輪郭の外周より8寸(24cm)位広めに掘り下げて築窯場所を定める。
- 平坦な場所の場合は、雑草などを掻き取った後に、窯底となる面より約1尺2寸(36cm)位掘り下げる。
岩手一号窯の場合、排煙口となる部分は窯の大小によって異なるが、その部分を予定して、幅1尺 5〜6寸、奥行1尺4〜5寸位下部に行くほど少し広めに掘りとる。