著者:大塚 和夫
A5判 292ページ
ISBNコード: 4-540-06003-8
発行日:2007年3月15日
世界の食文化 13 アラブ 目次
アラブの家庭にて――3つのエピソード/多様なアプローチで味わうアラブ
1 アラブとは何か
アラビア語で暮らす人びと/政治同盟としてのアラブ連盟
2 中東アラブの地域分けとその歴史
イスラーム成立略史/マシュリクとマグリブ/アラビア半島/正則アラビア語と口語アラビア語/本巻の構成
3 砂漠・農地・都市
乾燥地帯と灌漑農業/農産物と家畜/誇りある遊牧民の今/都市化による変容
4 イスラーム
食物禁忌/生活規範の基準、シャリーア/ハラール食品/イスラームの二大祭り
1 歴史的シリア
はじめに――オリーブ油とニンニク/歴史的シリアの自然環境と農業、地方的多様性/主食のフブズ(パン)/ファストフード/メッゼ(前菜)/水と酒/主菜/果物・菓子/食後の飲み物/おわりに
2 イラク
ご馳走は対立を超える/コメ文化のイラク/イラン、インドの影響/アラブ、トルコ文化圏のなかで/苦境に立つイラク農業/経済構造の変質/追い詰められる農民の生活/農業から都市スラムへ/手間のかかるイラク料理/戦争と食事/戦争被害と経済制裁/イラク戦争後の貧しさ/おわりに
1 サウディアラビア
カブサ・サウーディーヤ/サウディアラビアという国/首都リヤードの学生寮での食事/コーヒー・セレモニー/「不在」の飲み物/ナショナリズムと料理/聖地メッカの料理
2 オマーン
オマーン概説/歴史――インド、アフリカの交差点/コメを中心とした食事/ラマダーン、イードの食事/台所、食卓の一般事情/オマーンのもてなし――デーツとカフワ/食後の楽しみ――菓子と香/おわりに
3 イエメン
イエメン概説/多様なスパイス/ヘルバとは/外食のヘルバ――野菜も肉もコメも一度に/家庭での昼食――下準備と作り方/調理道具と手/食べ方と食べる順番/昼食のバリエーション/複雑な香りを楽しむ/紅茶、コーヒー、ギシュル/おわりに
1 はじめに
2 エジプト
食事に招待されて/日常的な家庭での食事/ファストフード産業/飲み物とその作法/ハレの日の食べ物
3 北スーダン
ナイル灌漑農村へ/M村の1日の食事/食事の作法/食材と調理法/故郷の味、キスラ/紅茶とコーヒー/酒とタバコ/断食月と断食明け祭り
1 はじめに
クスクスはマグリブ料理の原点/マグリブ地域の特徴――3つの世界の交わる文明の交差点
2 クスクスのすべて
一番よい食事、それはクスクス/クスクスの作り方/クスクス作りの出稼ぎ女性/クスクス料理用の上下2段の鍋/クスクスにかけるシチュウの材料/クスクス料理の作り方/クスクスの供し方/冠婚葬祭のクスクス/クスクスの名前の由来
3 マグリブのポピュラーな料理
食事の中心は昼食/マグリブの調理器具/豊富な食材の数々/香辛料と薬味――ラース・エル・ハヌートとハリッサ/オリーブ油とバター/主食/前菜その1――オリーブ、トルシ、焼きサラダ/前菜その2――揚げ物ブリック、ブリウア、バステーラー/前菜その3――タジーン、ホムス/スープのいろいろ――ショルバ、ハリーラ/炒め煮料理――シャクシュウカ/本格的煮混み料理その1――タジーン/本格的煮混み料理その2――ムルーヒーヤとカムニーヤ、イッジャ/肉料理――ケバブとケフタ、メルゲーズ、オスバーン/肉料理の王様――メシュイ
4 断食月の楽しみ
日中の苦行/日が沈んでからの食事、イフタール
5 アルコールの禁忌と嗜好性飲料の発達
コーヒーとハッカ茶/暑い地域の飲み物の工夫――清涼飲料の豊かさ/乳飲料/アルコール飲料
6 お菓子と果物そして保存食
マグリブ人は甘い物好き/プディング類/お祝い用の菓子バクレーワ/果物――イチジク、バルバリアのイチジク、ナツメヤシ/保存食など――干し肉、オリーブ、レモン、野菜などの漬物
あとがき
監修にあたって 石毛直道
『世界の食文化 アラブ』責任編集:大塚和夫 「砂漠と石油とイスラームの世界」の思い込みを一掃する豊かな風土と食卓があることを活写する。 [本を詳しく見る] |
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『定年後の海外農業ボランティア』藤家梓 定年後、シリアで農業支援に取り組んだ昆虫博士が語るシニアの海外農業ボランティア痛快ガイドブック。制度の活用法、必要な準備、現地語の習得と交流術、異文化での生活の楽しみ方など、実用情報を随所に収録。 [本を詳しく見る] |
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『季刊 vesta(ヴェスタ)』 身近な食の深奥な世界に多角的な視点から迫る食文化研究誌。年間購読料前納で送料サービス。 [本を詳しく見る] |
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