▼[特集]
特集:身の回りの技術史
包丁を見直そう……小林公
授業に伝統の技を……橋岡幸弘
西陣織りの道具や機械の智恵……畠山智恵子
おやじのヤスリ工場……湊和昭
レオナルド・ダ・ヴィンチの「振り子はかり」……続木章三
「飲料水」を得る……小林宏次
技術史的視点をもつことの意味(1)……宮川廣
子どもたちの日常から、ものをつくる機会が失われて、購入して消費するだけの生活が、ほとんどを占めるようになってきた。子どもたちの身の回りにある道具やものが、どのように製作され、利用されてきたか、専門家・文献資料から、その技術内容・技術史を学ぶことで、上記のような消費中心の生活の問題点を認識し、子どもたちが「ものづくり」の意義をつかむ契機にしたい。
まず、調理には必ず使う包丁の歴史と使うときの力学、さらに、まな板の歴史の学習のポイントを伝授。また、木工の基礎=鉋削りを、大工さんから教えてもらう授業実践の紹介。西陣織りの技術革新の歴史や、父親のヤスリ工場の話からは、技術を支える人の生き様が伝わってくる。基本的には、ものづくりの動作を表わす言葉の意味を探ることが、身近な生活のなかの技術史を学ぶことになるのである。
|